旧暦でいうと明日は元旦、今日(2月9日)は中国の大晦日にあたる。
しかし中国各地では、何か月分もの給料の支給を求める労働者、預金を凍結された預金者、さらには救済を求める「金融難民」など、抗議する市民の姿が実に多い。
中国経済が悪化の一途をたどるなか、不動産、銀行、投資・資産運用部門においては破綻や破産が相次いでいる。そうしたなか、被害を受ける市民は、日々を生きていくことにも非常に苦労している。
湖南省に住む楊さんは、NTD新唐人テレビの取材に対して、次のように語った。
「中国経済は直線式に衰退している。現地(湖南)では工場の90%がつぶれた。町には新しい借り手のつかない空テナントが溢れかえっている。不動産は、半額まで安くしても売れない。特に、河南省の銀行に預けた預金が凍結され、それが未だに引き出せない被害者たちは本当に可哀そうだよ」
「このごろ飛び降り自殺を、実によく見かける。また、もうすぐ旧正月を迎える中で、未払い給料の支給を求める事件や、借金返済にからむ事件が本当に多く起きている。しかし、そういった情報はほとんど外部に知らされず、封鎖されている」
河南省の銀行による「預金凍結」の被害者である工場経営の徐さんは、その窮状を次のように語る。
「家族全員の預金および事業用の資金まで、全て銀行に預けていた。それが、いまだに引き出せないでいる。従業員の給料を払えず、経営していた工場はつぶれた。生活が本当に苦しい。病気になっても、治療するお金がないんだ。毎日、生きながら地獄を見ている。夜も眠れない。旧正月の前に預金を返してもらうため、また銀行に行くつもりだ」
同じく、自身の銀行預金を引き出せない劉さんは「もう700日以上、預金を引き出せない。預金を凍結されたことを知って、私の両親はストレスで倒れてしまった。しかし私には(両親のための)治療費もない」と語り、自身の身分証明証と銀行カードを手に示して、助けを求めている。
かつて中共当局から強く支持を受けた「P2P(個人間で資金を融通する融資プラットフォーム)」までも、2020年に「非合法な資金調達」というレッテルを貼られ、大勢の被害者を出している。
P2P金融の被害者たちは、お金を返してもらえず、抗議しても当局に弾圧されて、泣き寝入りするしかない状況だ。
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