トランプ氏、反差別運動BLMリーダーに「感謝の電話」 

2023/12/01
更新: 2023/12/01

トランプ支持を表明した反差別運動ブラック・ライブズ・マター(BLM)の共同創設者であるマーク・フィッシャー氏は11月29日、トランプ前大統領から謝意を伝える電話があったことをエポックタイムズに明かした。

「ドナルド・トランプです」。知らない番号には出ないというフィッシャー氏は、留守電に入っていたこのメッセージに耳を疑った。「マーク、君はこの惑星で最も話題の人だ」――続く声にトランプ氏だと確信したという。

電話ではフィッシャー氏を気遣うトランプ氏の人柄も垣間見え、4分の短い時間だったが、とても有意義な会話ができたと同氏は振り返る。

フィッシャー氏によれば、トランプ氏はフィッシャー氏の支持に感謝し、そのことで反発を受けてないかと尋ねた。「私は自分の道を歩んでいるのだから、(批判は)気にしていない」とフィッシャー氏は回答したという。

フィッシャー氏のトランプ支持には驚きの声が挙がっている。同氏はトランプ氏と対立関係にあるBLMの支持者でもあるからだ。

2020年、トランプ氏は暴力的で破壊的なデモに発展した人種的正義と警察の残虐行為に関する抗議デモを受け、BLMの一部の戦術を非難した。これに対しBLMは、トランプ氏の将来の大統領就任を禁止し「すべてのデジタル・メディア・プラットフォーム」から永久追放するよう求めた。

フィッシャー氏はロードアイランド州のBLMグループの立ち上げを支援し、メリーランド州のBLM Inc.を設立した。

しかし、政治は奇妙な連携が生まれるもので、フィッシャー氏とトランプ氏は共通点を見出したのだ。

フィッシャー氏は、黒人の大学や黒人起業家、黒人の非暴力犯罪者を支援するトランプ氏を称賛するほか、その率直さも高く評価している。

「彼は現実的な人だ。スケジュールの合間を縫って電話をくれたことに感謝し、謙虚さを感じたと伝えたよ」

「最後は、いつか対面で会うことを楽しみにしていると言って電話を切ったんだ」

フィッシャー氏は、フロリダに来ることがあれば、夕食を共にしようとトランプ氏からお誘いを受けたとも明かした。

エポックタイムズが10月20日にフィッシャー氏のトランプ支持を報じて以来、各メディアもこの話題を取り上げ、論争を巻き起こしている。

「民主党政策は人種差別政策」

フィッシャー氏は11月28日の「Fox News」に出演し、あらためてトランプ支持を表明し、民主党の政策は人種差別的だと主張した。

トランプ大統領の「トゥルース・ソーシャル」の投稿には、Fox Newsがフィッシャー氏に行ったインタビュー動画が含まれている。

フィッシャー氏は、民主党はあまりにも長い間、黒人を「利用してきた」と指摘。「彼らは我々の票を大切にしていない。彼らの政策は基本的に人種差別政策で人種差別主義政党だ。トランプ氏は正反対だ。どの大統領よりも、黒人社会のために尽くしてきた」と語った。

また、現在黒人コミュニティーは民主党やバイデン大統領から離れ始め、共和党とトランプ氏支持にシフトしていると語った。

今月行われたニューヨーク・タイムズとシエナ・カレッジの2024年大統領選挙に関する世論調査では、2020年にバイデン大統領が勝利した激戦州でトランプ氏が黒人有権者から前例のない支持を獲得している。ネバダ州、ジョージア州、アリゾナ州、ミシガン州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州の黒人有権者のトランプ支持率は、2020年の8%から22%に上昇した。

「現代に合った古き良きジャーナリズム」を掲げる報道記者。表現の自由や若者のトランスジェンダー運動など、さまざまなテーマで執筆している。エポックタイムズ入社前は、オハイオ州の新聞社で20年以上にわたり記者としての経験を積み、数冊の本を出版した。ケント州立大学ジャーナリズム科卒。