米サンフランシスコで開催されたアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議(11/15~17)が終了した。
その期間中、米国をはじめ海外にいる中国の民主活動家や人権活動家、中共の不条理を訴える陳情者のほか、チベット、新疆、台湾、香港などの自由と人権を主張する多くの個人や団体によって、中国共産党と習近平に対する大規模な抗議活動が展開された。
世界各地から集まった抗議者はそれぞれの立場を超えて、ともに心を合わせ「打倒、中国共産党(打倒中共)」「END CCP」「共産党は退陣せよ(共産党,下台)」などのスローガンを高らかに叫んだ。
暴行を指揮した「黒幕の正体」
いっぽう、こうした中共への抗議活動の最中、明らかに抗議者を狙ったとみられる暴力事件が相次いだ。
暴行を実行した加害者たちの犯行映像がネットで次々と伝えられるにつれ、暴力事件の背後にいる黒幕の姿が浮かび上っている。
黒幕の正体は、中共の統戦(中国共産党中央統一戦線工作部)の組織である「中国僑連(中華全国帰国華僑連合会)」のメンバーで「美国華人社団連合会」の主席・鹿強。
また「美国亞裔社団連合総会」の責任者・陳善莊など、いずれも中共傘下の「華僑リーダー」だという。
「40人以上の抗議者」が襲われた
17日午後(現地時間)サンフランシスコ空港から帰国する中共の首魁・習近平に対して、米国土産を持たせようと、抗議団体が最後の「見送り抗議」をした。
その際、抗議者のうち先に空港から離れた3人が、十数人の若い暴漢に尾行され、襲われた。うち1人は重傷を負い、病院へ救急搬送されている。
その前日である16日には、中国民主党全国委員会執行長でニューヨークで弁護士をしている陳闖創氏らが襲われて、殴打されたり唐辛子スプレーをかけられる事件も起きている。
陳闖創氏によると「その時、少なくとも40人の抗議活動参加者が、殴打などの暴行を受けた」という。
(唐辛子スプレーをかけられた陳闖創さん)
(暴行を受けて負傷した抗議者)
(暴行の現場。一人の抗議者を取り囲み、複数で先に手を出したのは「中国国旗の側」。それを見た皇帝コスプレの人が反撃して、双方乱闘になったようだ)
バス20台で、サクラ役者800人を運ぶ
在米の中国人学者で中国民主党全国委員会の主席・王軍涛氏は、エポック・タイムズに対し、次のように話した。
「(APEC関係の)ここ数日で、抗議活動中に起きた暴行事件は、いずれも中共が組織したものだ。中共領事館の人間が最前線で指揮を執っていた」
米国の時事評論家・胡力任氏は18日、エポックタイムズの取材に応じた際に、友人から聞いた話として「陳善莊というニューヨークの華僑リーダーが、少し前に『習近平を歓迎する人』を募集していた」と明かした。
また、「星島日報」や「世界日報」など複数の中国語メディアの報道によると、中国僑連の華僑リーダーの鹿強は「習近平を歓迎する」ために、南カリフォルニアなどから総勢800人以上の華人を動員した。
これら「金で雇ったサクラ役者」をサンフランシスコまで運ぶため、バス20台が手配され、5つのホテルに400の部屋が用意された。また、完全武装の警備員を10人雇っていたという。
(中央の黒いスーツの男が、中共側の暴漢たちの指揮者。これが「鹿強」である可能性がある。傍らにいる「黒人の大男」も金で雇っているらしい。このあと、抗議者を襲撃するために、事前に現場の情報を集めているとみられる。SNS投稿)
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