【閲覧注意】本記事には、不快に感じる内容があります。ご注意ください。
青島啤酒(青島ビール)といえば、世界中で愛飲され、日本でもよく知られている中国で最も有名なビールブランドである。ところが今、中国の青島ビールに関する醜聞が、中国のネットを騒がせている。
今月20日、同ビールを生産する工場で働く従業員が、なんと原料貯蔵庫のなかへ「放尿」をした疑いを示す動画が拡散された。関連話題は、たちまちSNSのホットリサーチ入りした。
ビール工場のある現地の食品安全監督当局の職員は20日、中国メディアに対して「この件は調査中だ」と述べている。
また、製造元である青島ビール側も同日、この件は警察に通報済みであるとして「事件は現在、警察が調査をしている。事件に関係したとみられる原料は、全て封鎖した。この件は厳しく処理する」と公式SNS通じて公表した。
ブランドビールの「放尿事件」に関して、ネット上では多くのコメントが寄せられている。そのなかには「このようなことは(中国では)よくあることだ」とするコメントも少なくない。
「こんなことは(中国の)どの業界でも、毎日起きていることだ。今回は、たまたま映されただけだよ」
「アイスクリーム工場で以前働いていた友人は、商品を包装する前に全部ひと舐めするし、掃除用のホウキで原料をかき混ぜることもあった、とか言っていたよ。もう30年も前の話だけどね」
「飲食店ではたらく、僕の昔の女朋友(彼女)は、態度の悪い客に出す料理のなかに痰を吐き入れたことがあるわ、と言っていたっけ」
コメントに寄せられたことが、全て事実であるかどうかは分からない。しかし、青島ビールの原料に従業員が放尿する動画が呼んだネットユーザーの反応として「こんなことは(中国の)どこにでもある」が多かったのは事実である。
それは同時に、道徳のすさまじい欠如という、中国の悲しむべき現状の一端を示すものと言えるだろう。
青島ビールは、20世紀の初め、山東半島を勢力下においていたドイツの醸造技術を取り入れ、ドイツの租借地であった青島(チンタオ)で生産が始まった。今年で120年を数えるビールブランドの名は、地に落ちたといってよい。
(青島ビール工場の原料貯蔵庫へ、従業員が放尿をした疑いを示す動画)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。