青島ビールで不祥事発覚か 従業員が「原料貯蔵庫へ放尿」=中国 山東

2023/10/21
更新: 2023/10/22

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青島啤酒(青島ビール)といえば、世界中で愛飲され、日本でもよく知られている中国で最も有名なビールブランドである。ところが今、中国の青島ビールに関する醜聞が、中国のネットを騒がせている。

今月20日、同ビールを生産する工場で働く従業員が、なんと原料貯蔵庫のなかへ「放尿」をした疑いを示す動画が拡散された。関連話題は、たちまちSNSのホットリサーチ入りした。

ビール工場のある現地の食品安全監督当局の職員は20日、中国メディアに対して「この件は調査中だ」と述べている。

また、製造元である青島ビール側も同日、この件は警察に通報済みであるとして「事件は現在、警察が調査をしている。事件に関係したとみられる原料は、全て封鎖した。この件は厳しく処理する」と公式SNS通じて公表した。

ブランドビールの「放尿事件」に関して、ネット上では多くのコメントが寄せられている。そのなかには「このようなことは(中国では)よくあることだ」とするコメントも少なくない。

「こんなことは(中国の)どの業界でも、毎日起きていることだ。今回は、たまたま映されただけだよ」

「アイスクリーム工場で以前働いていた友人は、商品を包装する前に全部ひと舐めするし、掃除用のホウキで原料をかき混ぜることもあった、とか言っていたよ。もう30年も前の話だけどね」

「飲食店ではたらく、僕の昔の女朋友(彼女)は、態度の悪い客に出す料理のなかに痰を吐き入れたことがあるわ、と言っていたっけ」

コメントに寄せられたことが、全て事実であるかどうかは分からない。しかし、青島ビールの原料に従業員が放尿する動画が呼んだネットユーザーの反応として「こんなことは(中国の)どこにでもある」が多かったのは事実である。

それは同時に、道徳のすさまじい欠如という、中国の悲しむべき現状の一端を示すものと言えるだろう。

青島ビールは、20世紀の初め、山東半島を勢力下においていたドイツの醸造技術を取り入れ、ドイツの租借地であった青島(チンタオ)で生産が始まった。今年で120年を数えるビールブランドの名は、地に落ちたといってよい。

 

(青島ビール工場の原料貯蔵庫へ、従業員が放尿をした疑いを示す動画)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。