人為的な要因が地球温暖化を引き起こしているとの主張に疑念を投げかける科学論文が発表された。しかし、人為的温暖化論を唱えるコミュニティーはSNS上で論文の著者を激しく攻撃するなど、論争が巻き起こっている。
論文の著者らは、新たな発見によって脅かされた「活動家科学者」が「論文と著者の科学的評判を貶めるために組織的な偽情報キャンペーンを積極的に行っている」と述べた。
実際、ソーシャルメディア上の侮辱やブログへの攻撃的な投稿から、ジャーナル編集者や連邦科学者の電子メールの開示を要求する情報公開法(FOIA)に基づく請求まで、論争は白熱している。
エポックタイムズの取材に応じた何人かの科学者は、気候に関する公式見解に新たな疑問を投げかける最新の研究に対して、このような戦術が用いられていることにショックを表明した。
「気候カルトは、どんなに科学的に正しい情報であっても、政治的に正しくない情報には否定的だ」
プリンストン大学の物理学名誉教授で、ドナルド・トランプ元大統領の科学顧問を務めたウィリアム・ハッパー氏は、エポックタイムズにこう語り、新しい知見は重要で妥当な点を突いていると指摘した。
気候変動活動家たちが憤慨している理由は、天体物理学者ウィリー・スーン氏と世界中の科学者たちによる3本の査読済み論文が、人為的な要因が地球温暖化を引き起こしているという説にさらなる疑念を投げかけているからである。
この論文は、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)に対する懐疑的な見方にも拍車をかけている。IPCCは事実や気候科学全般を無視し、不当に人類に地球温暖化の責任を負わせていると著者らはいう。
気候変動のシナリオに既得権益を持つ科学者たちが、この新しい研究を攻撃するために用いたレトリックは極めて非科学的だと、複数の科学者がエポックタイムズに語った。
例えば、ペンシルバニア州立大学で大気科学教授を務めるマイケル・マン氏は、新しい論文の著者を「気候変動否定派グループ」とXで非難した。
気温の急上昇を表す「ホッケースティックグラフ」で有名なマン氏は、Climate誌の編集者を「(気候変動)否定派ピエロ」とも評している。
英気象庁のガレス・ジョーンズ氏は、この新しい論文を「ナンセンス」だと揶揄し、同時に「気候変動否定派に人気がある」と学術誌の出版社を中傷した。
ジョーンズ氏はまた、Climate特集号のゲスト編集者であるネッド・ニコロフ氏について、「評判があまりよくない。実際他の気候変動否定派からも距離を置かれている」と皮肉った。
ニコロフ氏は以前、地球や他の天体の温度上昇の主な原因は温室効果ガスではなく大気圧にあると主張する論文を執筆している。
また、米航空宇宙局(NASA)のゴダード宇宙科学研究所のギャビン・シュミット所長も、この新しい論文とその背後にいる科学者を攻撃するため、情報開示請求を使ってニコロフ氏と関連する科学者とのすべての電子メールを要求している。
シュミット氏は、著者の一人であるグリーンピースの共同設立者パトリック・ムーア氏を嘲笑し、X上で卑猥用語を使い「でたらめなことが飛び交っている」と投稿した。
シュミット氏のブログ「Real Climate」では、最新の論文は「ウィリー・スーン氏と彼の同僚たちが何十年も推し進めてきた『太陽がやったことだ』という主張の繰り返しに過ぎない」と非難した。
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