中国最南部で9月に雪が降った 異常気象に「怨念があまりに強いから」の声も

2023/09/15
更新: 2023/09/15

最近、中国を次々に襲った台風の影響は最南部の広東省や広西チワン族自治区にまで及び、各地で深刻な洪水や土砂崩れを引き起こした。

洪水災害の爪痕が生々しいなか、広東省や広西チワン族自治区では、なんと「9月に雪が降る」という異常気象まで現れた。中国最南部のこの地域で、9月に雪が降ることはほとんどない。ネット上では、この異常気象について「地上の怨念が、あまりに強いからだ」とするコメントが殺到している。

今月8日には広東省仏山市(広州市から南東わずか10キロ)で、その3日後の11日には広西チワン族自治区の南寧市で降雪が確認された。

どちらの地も、標高の高い山間部にある都市ではない。動画で見る限り、空から降る雪の粒はかなり大きく、ここがベトナムに近い中国最南部であるとは思えない。

先日(9日から)南寧市に近い玉林市では「20年に1度」といわれる大規模な洪水に見舞われた。玉林市気象台は、この集中豪雨について最も深刻なレベルの「赤色警報」を発令していた。

国営新華社通信は11日時点で、玉林市では「死者7人、行方不明者3人」が出たという。しかし、その被害の実態は政府の公式発表では伝えられないため、実際の犠牲者や被災者は膨大な数に上るとの見方もある。

中国では昔から、冤罪を被った人の悲憤慷慨が天上の神を震撼させて「夏に霜(雪)が降る」という「六月飛霜」の物語が広く知られている。

実際、9月のこの時期、中国最南部の地に雪が降ることはほとんどないため、この異常気象から「六月飛霜」の物語を連想し「人間界での怨念があまりに強いから、天が雪を降らせて警告しているのだ」と考えた中国人は多い。

天が、地上の人間に何かを知らしめようとしている。そう考え始めた中国人の思考のなかに、何の役にも立たない政府は、もはや存在していない。

(9月11日に広西チワン族自治区南寧市で降った雪。SNS投稿動画よりスクリーンショット)

 

(9月8日に広東省仏山市で降った雪。SNS投稿動画よりスクリーンショット)

 

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。
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