[ワシントン 22日 ロイター] – ブリンケン米国務長官は22日、ロシアによるウクライナ侵攻に米国のほか世界各国がどのように対応するか、中国は注視していると述べた。
ブリンケン長官は上院歳出委員会の小委員会で行われた公聴会で、ロシアによる隣国への攻撃を容認すれば「パンドラの箱」が開けられ、「紛争の世界」が現出すると警告。日本と韓国がウクライナを支援していることに言及し、「ウクライナの利害はウクライナにとどまらず、アジア地域にも大きな影響が及ぶ」と述べた。
ロシアによるウクライナ侵攻で中国の台湾に対する思考がどのような影響を受けるか注視されている。ブリンケン長官は「中国はこの戦争を極めて注意深く観察し、この侵略に世界がどのように対応するか教訓を得ようとしている」と語った。
その上で、中国によるロシアへの政治的・物質的支援は米国の利益に反すると指摘。ただ、中国がロシアに軍事支援を実施しているという証拠はまだ確認されていないとした。
「冷戦後の世界秩序は終り、次に起こり得ることを巡り激しい競争が繰り広げられている」と指摘した。
国務省と米国国際開発庁(USAID)は、ロシアと中国がもたらす脅威に対抗するためバイデン大統領が求める予算(前年比11%増)を必要としていると説明した。
中国の習近平国家主席は今週、ロシアを公式訪問し、プーチン大統領と会談。両首脳は互いに「親愛なる友人」と呼び合い、ウクライナ停戦に向けた中国の仲介案などについて協議した。
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