連邦政府はワクチン未接種者を追跡している

2023/02/20
更新: 2023/02/23

米国政府は新型コロナウイルスの予防接種を受けなかった人たちや、最新の予防接種を済ませていない人たちを密かに追跡しており、その理由まで記録している。この追跡プログラムが広く採用されている今、それがなぜ行われており、どうすればその裏をかくことができるかを知っておくことが肝要だ。

概要

  • 米国政府は、これまで知られていなかった監視プログラムを通じて、新型コロナウイルスの予防接種を受けていない人、あるいは部分的接種者を密かに追跡している。このプログラムは、米国疾病対策予防センター(CDC)の一部門である国立保健統計センター(NCHS)が考案した。
  • このプログラムは2022年4月1日に実装され、2023年1月から全米のほとんどの診療所と病院で採用されている。
  • このプログラムでは、診療所や病院の医師が、患者にワクチンの接種状況を尋ねるよう指示される。それがICD-10コードとして知られる診断コードとして電子カルテに追加され、医療システムの内外で追跡可能になる。
  • この新たなICD-10コードは、政府計画の一部であり、ワクチンパスポートデジタルIDを使用して「医療による暴政」を実施するためのものだ。
  • 政府は、新たなICD-10コードを使用して、新型コロナウイルス以外の、すべての推奨ワクチンの未接種状況も追跡しており、接種しなかった理由を説明するコードを実装している。また、「ワクチン安全性カウンセリング」 のために追加されたICDコードによって、未接種者に対しカウンセリングに係る支払い請求を行うこともできる。

米国政府は、米国疾病対策予防センター(CDC)の一部門である国立保健統計センター(NCHS)が考案した、これまで知られていなかった監視プログラムを通じて、新型コロナウイルスの予防接種を受けていない人、あるいは部分的接種者を密かに追跡している。ロバート・マローン博士が最近発見し、報告した。(1)

このプログラムは2022年4月1日に実装されたが(2)、2023年1月までは、全米のほとんどの診療所や病院で広く採用されていなかった。

このプログラムでは、診療所や病院の医師が、患者にワクチンの接種状況を尋ねるよう指示される。それが、本人の知らないうちに、ICD-10コードとして知られる診断コードとして電子カルテに追加され、医療システムの内外で追跡可能になる。

秘密の追跡プログラムが明らかに

この新しいICDコードは、2021年9月14日〜15に行われたICD-10調整・整備委員会の会議で導入された。同委員会には、メディケア・メディケイド・サービスセンター (CMS) とNCHSの代表が参加している。(3)

以下は、会議中に配布されたアジェンダ(4)の194ページのスクリーンショットだ。NCHSは、 「予防接種を受けていない人や部分的接種者の追跡に、関心が寄せられている」 としており、新たなICD-10コードを追加することで、追跡方法を編み出した。

ICD-10のコード「Z 28.310」は接種を受けていない人を、また「Z 28.311」は最新の接種まで受けていない人を識別する。以下の通りだ。

追跡はバイオセキュリティーアジェンダの一環

何のために未接種者を追跡するのだろうか。それは、簡単に言えば、ワクチンパスポートの導入を促進するためだ。マローン博士は次のように指摘している。(5)

「上記のコードナンバー Z28.310は、病気や診断に関するコードではなく、医療処置の不遵守に関するコードだ… 一旦個人のワクチン接種状況がコード化され、大規模データベースにアップロードされると、政府および民間医療保険者でもアクセスすることができるようになる」

「予防接種の状況に関して、CDCの官僚は(まだ)申告義務を課していないが、申告義務の理由の一つに挙げられている。(6)  彼らが、人々の許可なくこの情報を収集できるようになるまで、あと一歩だ。そうすれば、ワクチンパスポートは簡単だ。この国では、最新のワクチン接種を済ませていないということが、次のようなことを意味するようになるだろう」

『政府は渡航を制限しないが、航空会社はする』
『政府は渡航を制限しないが、他国はする』
『政府は渡航を制限しないが、レンタカー会社はする』
『政府は渡航を制限しないが、公共交通機関はする』
『政府は渡航を制限しないが、民間企業はする』

WHOが追跡コードを承認

ICDコードは世界保健機関(WHO)によって作成されており、保険診療を行わない個人開業医を除く医師は、患者の状態や診察時に受けた治療内容を記述するために、このコードの使用が義務付けられている。

マローン博士が指摘したように(7)、ICDのシステムがWHOによって運営されていることは重要な点だ。つまり、CDCが新しいコードを追加するのに、WHOの承認を得なければならないのだ。我々がまだ知らないだけで、これらのコードは国際的に使用されている可能性がある。

このコードは、電子カルテに入力され、保険会社が請求するために使用する。また、統計学者が、がんや心臓病の罹患率といった、国や世界の疾病の傾向を長期にわたって追跡・分析する上でも利用されている。

過去10年で、電子記録への移行により、このような統計分析がより容易になった。米国では、2012年からICDコーディングシステムが電子カルテシステムに完全に統合された。

ICD-10コードの中には、ICD-10-CMというカテゴリーがある(8,9)。これはCDCが現在使用しており、「新型コロナワクチン未接種 」(10)と「新型コロナワクチン部分的接種済み」(11)という、特定のコードで未接種者を追跡するためのものだ。

医療におけるプライバシーの重大な侵害

ワクチン未接種であることに係る請求や支払いはないし、ワクチン未接種であることが疾患プロファイルに含まれる可能性は極めて低い。したがって、ワクチン接種の拒否を記録することに正当な理由はない。さらに、この記録はかかりつけの医師だけでなく、さまざまな人がアクセスできるため、医療におけるプライバシーの侵害にもなる。

マローン博士が指摘するように、ワクチンを受けるかどうかは個人の判断の問題であり、プライバシー権は1974年のプライバシー法に明記されている通りだ。ところが、新型コロナのパンデミックの間、医療におけるプライバシーは繰り返し侵害され、破られてきた。

例えば、子どもたちのワクチン接種状況は学校と共有された。雇用主には、従業員の予防接種状況を知る「権利」が認められた。民間の会場では、接種状況の証明を要求することさえ許可された。

接種拒否の理由も追跡

これらの機関は、「なぜ1回目接種を受けなかったのか」、あるいは、「なぜブースター接種を受けなかったのか」といった理由を記述するためのコードも使用している。以下のスクリーンショットのZ28.3「予防接種不足の状況(underimmunization status)」にリストアップされている通りだ(12)。

Epoch Times Photo

Z28.39「予防接種滞納状態(delinquent immunization status)」 というコードが使用されていることも、まさにこの問題の行方を物語っている。「delinquent」には「職務怠慢」  「法律侵犯者」 といった意味がある。はたして、ブースター接種の拒否が犯罪行為にあたるのだろうか。今はそうではないとしても、いつかはそうなるのだろう。

ワクチンの未接種状況はすべて追跡

これらのコードが、バイオセキュリティー管理網の一部であることを示す事実が、もう一つある。患者が、新型コロナ以外の最新のワクチン接種を受けていない場合に、Z28.39「その他の予防接種不足状態(Other underimmunization status)」(13)というコードが使われることになるのだ。米国家庭医学会のウェブサイトで詳述されている(14)。

「米国疾病管理予防センター(CDC)とメディケア&メディケイドサービスセンターは、新型コロナワクチンの接種状態を示す2つのコードを含む、3つの新しい診断コードを発表した…」

Epoch Times Photo

「ICD-10-CMガイドライン(15)によれば、患者が新型ワクチン接種を1度も受けていない場合、臨床医はコードZ28.310『新型コロナワクチン未接種(Unvaccinated for COVID-19)』を割り当てる」

「複数回にわたって実施されている新型コロナワクチン接種のうち、少なくとも1回は受けたが、CDCが定める『完全接種』の定義を満たすのに必要な回数を受けていない場合、臨床医はコードZ28.311『新型コロナワクチンの部分的接種(Partially vaccinated for COVID-19)』を割り当てる。Z28.39という新たのコードは、新型コロナ以外の最新のワクチン接種を受けていない場合の報告用だ」

つまり、彼らはすでに新型コロナワクチンだけでなく、すべてのワクチンの接種状況を追跡しており、Z28.3のサブコードを使用して、特定のワクチンを拒否した理由まで確認することができるのだ。

既成事実化されるワクチンパスポート、行動するなら今しかない

マローン博士は次のように指摘している(16)。

「連邦政府の官僚機構は、ワクチンパスポートシステムの構築に奔走している。それは、ほとんどの米国人が気づかないうちに稼働するだろう。もはや、誰もあなたのワクチン接種状況について尋ねることはない。彼らはすでにそれを知っているのだから」

「私たちが医療従事者を通じて情報を与えているので、議会や裁判所の承認は必要ない。政府機関であるCDCは、個人のワクチン接種状況の追跡を任務としている」

「彼らはすでに、最新のブースター接種まで記録を持っている。あちこちの定義を微調整すれば、あるいはバイデン大統領が、新型コロナの公衆衛生上の緊急事態を無期限に維持させさえすれば、ワクチンパスポートは既成事実化されるだろう」

「予防接種安全性カウンセリング」に係る請求が可能に

「予防接種安全性カウンセリング 」のために追加されたICD-10コードでは、カウンセリングに係る支払い請求も可能だ。これもまた、「医療による暴政」と呼ぶべき事態だ。もしあなたが、「mRNA実験」と呼ぶべき昨今のワクチン接種を受ける気がなく、あるいは推奨されているその他のワクチンも必要ないと判断した場合、WHOの「ワクチンプロパガンダ」を鵜呑みにした医師は、あなたから保険金を請求することができる。

おそらくこれは、自動的に稼働するようになるだろう。なぜなら、繰り返しになるが、新型コロナワクチンやその他のワクチンを拒否したかどうかを識別するコードがあり、さらに、それぞれのワクチンについて、なぜ拒否したかを詳細に説明するコードがあるからだ。そのうちの一つ、Z.28.1は「信念、あるいは集団からの圧力」というコードだ。もしこのコードに識別されれば、本人が望もうと望むまいと、自動的に「予防接種安全性カウンセリング」の受診資格が付与される。

また、このカウンセリングでは、子供が洗脳を受け、その請求が親に行く。米国小児科学会(AAP)小児科コーディングニュースレターの2021年9月号に、予防接種安全性カウンセリングコードZ71.85について記載がある。以下は、無料公開されているプレビューからの引用だ(17)。

「予防接種安全性カウンセリングのための報告」

「医師やその他の医療従事者の間で、予防接種の安全性に関する懸念が増加していることから、国際疾病分類第10版臨床修正(ICD-10-CM)は、2021年10月1日以降に与えられた受診理由として、予防接種安全性カウンセリングを特定するための新しいコード、Z71.85を提供している」

「ワクチンをためらっている、あるいは代替の予防接種スケジュールを希望している、あるいは通常の予防接種カウンセリングを超える時間を要する患者や保護者に提供されるカウンセリングに、このコードが使用される」

「コードZ71.85は、主な理由ないし第一の理由、あるいは第二の理由として報告できる」

「予防医学カウンセリングの重要性を支持し、個別の識別を可能にするために、予防医学カウンセリングに費やされた時間と、予防接種管理カウンセリングに費やされた時間を、診療録に明記する必要がある」

ワクチン未接種の教員、FBIに指紋が送られる

関連するニュースがある。2月上旬、ワクチン接種を受けなかったニューヨーク市の教員が、人事ファイルの「問題コード」に引っかかったことをきっかけに、FBIとニューヨーク刑事司法局に指紋が送られていたことが明らかになった(18)。

その目的は不明だ。医療の強制に反対する教育者たちのグループ「Teachers for Choice」の創設者で、元公立学校教師のマイケル・ケイン氏は、「ワクチンを受けていないニューヨークの教育者たちは、『右翼の過激派』あるいは『テロリスト』と見なされるように仕向けられていた」と考えている。

ケイン氏は、新型コロナワクチンの接種を拒否したために解雇された経験を持つ。今回の事件では、教員の指紋が、2つの犯罪者データベースに違法に入力されていたことが明らかになった。ケイン氏は「新たな訴訟が始まるのは確実だ」と述べている。

行動への呼びかけ

このような状況に対して、米国民は何ができるのだろうか。どうすればこの狂気を止められるのか。以下にいくつか提案を残しておく。

  1. 公衆衛生上の緊急事態の終結を宣言することによって、上院が始めたことを終わらせるよう議会に要求しよう。2023年1月17日、「HR 382 – 新型コロナに関して宣言された公衆衛生上の緊急事態を終了させる」法案が下院エネルギー・商業委員会に付託された。この法案は必ず通過させなければならない。
     
  2. 議会議員に連絡し、以下の内容を伝えよう。
  • 連邦政府による調査の兵器化に関する、特別小委員会を支持する。
  • 連邦政府の官僚機構、国連、WHO、保健福祉省(HHS)、バイデン政権による、ワクチンパスポートやデジタルIDを要求するすべての試みを、議会が拒否することを希望する。
  • すべての市民の渡航の自由を保証するための働きかけを期待する。
  • 憲法上の権利を保護することを期待する。
  • あらゆるプライバシー、特に医療におけるプライバシーの保護を期待する。新たなICD-10コードはプライバシーを侵害するので、コードの無効化を保証するための迅速な行動を求める。

医療におけるプライバシーを個人で守るためにできることとして、保険診療を行わない独立した医師は、ICDコードの使用が要求されないことを念頭に置いておこう。個人開業医を選べば、識別されたり、システムに引っかかったりしなくて済む。

原文記事は2023年2月14日、Mercola.comに掲載されました。

◇ 参照

この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしもエポックタイムズの見解を反映するものではありません。

オステオパシー医師兼作家。「Mercola.com」を創設。自然健康の分野で複数の賞を受賞。主なビジョンは、人々が健康を管理できるよう支援する貴重なリソースを提供することで、現代の健康パラダイムを変えること。