日本で巡回公演中の神韻芸術団は12月31日、福岡サンパレスホールでの最終公演を披露した。訪れた観客は、大晦日に神韻が表現する伝統美を堪能した。
和装に身を包んだ観客の2人は、身体の健康や美などに関する事業を営んでいる。軸のぶれないアーティストたちの身のこなしに感激するとともに、神韻が届ける強いメッセージに共感したと語った。
古典舞踊の演目に関して「身体の軸が綺麗で、動きがよく揃っていた」と語ったのは健康法講師の石井朝恵さん。バリトン歌手による歌唱曲の演目についても「体全体を震わせ、ホールいっぱいに響く歌声」と感嘆していた。
「芯の強さがすごく伝わってきて、胸に響くような歌唱だった。何かを成し遂げようとする思いが届いた。力強さが感じられた」
身体調律を営む北原宏さんも「純粋にパフォーマンスが素晴らしかった」と率直に語った。「体の使い方が綺麗。軸が通っていて末端まで神経が行き届いている」と高い身体能力を賞賛し、そのうえで伝統的な衣裳の美しさと両立していることにも注目した。
神韻芸術団は、失われた正統な中国伝統文化の復興を使命としている。公演全体を通して表現される「天を敬い、徳を重んじる」といった古典文化の趣に関して、北原さんは「共感できる部分は多い。古典的な考えに基づいて現状を見たとき、乖離はとても大きい。それが今の中国国内の状況だと思った」と語った。
さらに、この「古典的な考えからの乖離」という状況は中国だけにとどまらないとした。「普段なんとなく感じるモヤモヤ感は、神韻の強いメッセージを受けて『やっぱりそうなんだ』と強く感じさせた。先につながるところはあると思う」とし、神韻の届ける希望を感じ取っていた。
この日の公演を鑑賞した映像関連会社経営の岸本秀樹氏さんは、鮮やかな色彩感覚に賛辞を送った。「色の組み合わせがとても良く、踊りも素晴らしかったし、照明や衣装の色が細かく絶妙だった」と語った。
神韻の特徴のひとつである、背景を生き生きと描写する3Dバックスクリーンと躍動感あふれるアーティストとの組み合わせにも感動したという。テレビディレクターの経験を持つ岸本氏は「相当な訓練を要したのではないか思う。驚きと感動を覚えた」という。
神韻の体験を周囲に語るならば、「どんなところが技巧的に面白いとか、色彩がきれいとか、構成が素晴らしいなど言うことは多くある。しかし『ただ面白い。観に行ってみたら?』という言葉が一番簡単で伝わるのでは」と述べた。
大紀元は神韻芸術団の後援メディアとして、2006年の芸術団創設以来、観客の声を伝えています。
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