10月31日の米証券取引委員会への提出書類によると、イーロン・マスク氏は440億ドルの買収直前、ツイッターの取締役会を解散し、9人全員を解任した。同社の最高経営責任者(CEO)に就任したマスク氏は、単独取締役の状態は「一時的」とツイートしたが、詳細は明らかにしなかった。
取締役会にはパラグ・アグラワル前CEOやブレット・テイラー会長、人工知能分野の中国学者・李飛飛氏を含む9人が就いていた。
李氏は新型コロナのパンデミックの最中にあたる2020年5月、誤情報や偽情報対策のために単独取締役に迎えられた。以前、中国共産党思想を掲げており、中国政府が支援する学術研究プロジェクトに複数回関わっていたとして、人選は物議を醸した。
取締役会の解散は企業の意思決定プロセスの加速を図るためと考えられている。売却手続きは27日に完了し、ただちに経営陣を解任したとされる。その後「鳥は自由になった(The bird is freed)」とマスク氏はツイートした。
マスク氏の就任は、トランプ元米大統領を含む凍結アカウントの復活が許可されるかもしれないとの憶測が広がる。こうしたなかマスク氏は28日、「広く多様な視点を持つコンテンツモデレーション評議会」の結成を計画していると述べた。また評議会招集前に、アカウントの復活を含む「主なコンテンツの決定」はしないと強調した。
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