台湾を取り囲む軍事演習や日本の排他的経済水域へのミサイル発射など、中国共産党の脅威はますます具現化している。国内外で普遍的価値観を踏み躙る中国共産党に対し、その行動を坐視することの危険性を国会議員が訴えた。
「中国がミサイルを発射した。台湾に手出しするかもしれない。その時に私たちはどうするのか。真剣に考えなければならない」。
石橋林太郎衆議院議員は5日、地元・広島の講演会でこのように述べた。
ペロシ米下院議長の台湾訪問後、中国軍は台湾周辺で軍事演習を行い、緊張感を高めた。複数の弾道ミサイルを発射し、うち5発は日本の排他的経済水域に着弾した。
こうした状況下においても、今日も続く中国の人権侵害について知っておくことが重要であり、私たち自身を守ることにつながると石橋氏は訴えた。
「一昨年、香港で中国政府が国家安全法を施行した。すぐに言論の自由が消えた。チベットではダライ・ラマの亡命を強いられた。南モンゴルの問題もある。様々な問題を自分のこととして考えなければならないと強く思う」。
石橋氏は、ウイグル人やチベット人が言語や文化を奪われ、恐怖心を植え付けられた歴史を挙げ、地元の政治家に声を届けるなど、有権者一人ひとりが行動する必要があると訴えた。
中国共産党による強制臓器収奪の問題にも言及し、「ウイグルの方はウイグル人であるというだけで、法輪功の方は法輪功という気功をやっているというだけで臓器を摘出されている」と述べた。そして、中国共産党が国内外で普遍的価値観を踏みにじるなか、日本を守るためには、人権や法の支配などの価値観を守ることも重要だと強調した。
石橋氏は、文化を守ることの大切さについても語った。「言葉を奪われて、価値観を奪われることは、民族が滅んでしまうことと等しい」とし、「DNAは残るかもしれない。そこに価値がなくなったのであれば、民族の死に等しい」と述べた。
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