中国への石油製品の輸出を禁止 米議員ら、法案提出 「敵国を支援してはならない」

2022/06/17
更新: 2022/06/17

米国の共和党議員らは15日、中国への石油製品の輸出を禁止する法案を発表した。ガソリン価格の高騰が続き国民の生活を直撃するなか、「主要な敵国を援助・支援してはならない」と強調した。

「中国石油輸出禁止法案」は、マルコ・ルビオ上院議員とリック・スコット上院議員が提出した。米国の原油、精油または精油製品、残燃料油などの石油製品を中国へ輸出することを禁じる。天然ガスまたは天然ガス液製品は対象外とした。

適用時期については、法案制定日から 10 日後としている。

ルビオ氏は、現政権が連日50万バレルの米石油を中国に送っている状況に言及し「容認できない。アメリカの石油生産を増やし、国内の消費者を優先する必要がある。大量虐殺を行う政権に石油を送る必要はない」と述べた。

米国では平均ガソリン価格が1ガロン(約4リットル)あたり5ドル台と過去最高を記録するなど、消費者の家計を圧迫している。スコット氏は「2022年の最初の3カ月間だけで、米国は中国に約5200万バレルの石油・ガソリンを送り込んだ」と指摘し、日常生活に支障をきたしている「米国国民を優先すべき」と訴えた。

米国エネルギー情報局は15日、5月27日までの1週間に米国が輸出した原油と石油製品は980万バレルに上ったと発表。 同庁によると、米国の原油や自動車用ガソリンなどの輸出は2022年に入ってから、「欧州の需要増もあって上昇傾向にあるが、いずれも最高記録を下回っている」という。
 

米国をはじめ国際関係担当。