22日から開催される第75回世界保健機関(WHO)年次総会の台湾参加をめぐって、欧州議会を含む合計34カ国、1504人の国会議員は台湾が参加できるよう呼びかける書簡をWHOに送付した。支持規模は過去最大。台湾の蔡英文総統が20日に明らかにした。
書簡は、台湾の新型コロナウイルス(中共ウイルス)対策が世界に手本を示したと称賛。ロシアによるウクライナ侵攻が勃発した直後の3月、ウクライナに医療物資と支援金を送ったことにも言及した。
ウクライナは今回の呼びかけ書簡に署名した。
台湾の代表機関を設置していないルーマニアの議員からも、支持の声が上がっている。
台湾のWHO年次総会の参加をめぐって各国政府は支援する動きを見せている。
米国のブリンケン国務長官は18日の声明で、台湾の参加を排除する「合理的な理由はない」と訴えた。
バイデン米大統領は13日、台湾の総会へのオブザーバー参加資格回復に向けた支援法案に署名した。
ドイツ連邦議会は19日、同国政府に対し、台湾のWHO総会へのオブザーバー参加実現に向けて、努力をするよう求める決議案を採択した。
日本政府は、一貫して台湾のWHO総会へのオブザーバー参加を支持してきた。
WHOは、加盟国のうち13カ国が台湾のオブザーバー参加を提案していると明らかにした。
台湾参加の是非に関する決定は、総会2日目となる23日に下される公算が大きいという。
台湾は2009~16年までオブザーバーとしてWHO年次総会に参加していた。蔡英文政権が発足した17年以降、中国が政治的な理由で反対したことで、台湾はWHOをはじめ、大半の国際組織への参加が認められなくなった。
一方、台湾外交部(外務省)は19日の記者会見で、今回のWHO総会へのオブザーバー参加に必要な招待状は届いていないと発表した。
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