JCB、ロシアでの取引停止 ビザやマスターと足並み揃える

2022/03/08
更新: 2022/03/08

日本のクレジットカード大手ジェーシービー(JCB)は8日、ロシアでのカード決済サービスを14日から停止すると発表した。ビザマスターカードに続く米カード大手の動きに合わせた格好となる。

声明によると、JCBは「ロシアのウクライナ侵攻に対する各国の制裁措置を踏まえ、法令・契約に則って必要と考えられる対応」としてロシアでのサービス停止を実施する。ロシア国内で発行されたカードは同国外で、ロシア国外で発行されたカードは同国内で利用できなくなる。声明文末には「ウクライナに、一日も早く平和と安定が戻ることを願っております」との言葉を添えた。

ロシア国内で発行されたカードは国内で引き続き利用可能だという。ウォール・ストリート・ジャーナルはJCB広報担当者の話として伝えた。JCBと同様の措置をビザとマスター、アメリカン・エキスプレスも6日までに講じている。

JCBはビザとマスターの停止後にロシアのクレジットカード決済の選択肢として掲げられていたが、以後その選択肢も潰える。ロシア最大手銀行ズベルバンクとティンコフバンクは6日、中国銀聯(ユニオンペイ)カードの利用を検討していると発表した。

中国人民銀行が主導する決済システムを提供する銀聯は主に中国居住者にサービスを提供する。公式説明によれば180の国と地域に実店舗を構え、200の国と地域でオンラインサービスが利用できる。

日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。