[シドニー 8日 ロイター] – オーストラリア最大の都市シドニーで、7日夜から8日朝にかけて豪雨により鉄砲水が発生し、数万人が避難を強いられた。洪水警報は8日時点で東部沿岸の広い範囲に広がっている。
クイーンズランド州とニューサウスウェールズ(NSW)州の複数地域でここ数週間に洪水を引き起こした記録的な豪雨により、東部の河川は既に水位がほぼ限界に達している。
8日にはシドニー西部で2人の死亡、クイーンズランド州では先月27日から行方不明だった男性の死亡が確認され、洪水被害が始まってからの死者は20人となった。
気象庁の担当者は、クイーンズランド州からビクトリア州の州境にかけて1555キロ以上にわたる範囲で小規模もしくは大規模な洪水が起きていると指摘。
「今後24時間、もしくは48時間は厳しい状況だ」と述べ、シドニーでは今後24時間に最大120ミリの雨が予想されるとした。
同市の南西部などでは7日朝からの降雨量が200ミリ以上と、3月の平均雨量(約140ミリ)を上回り、鉄砲水が発生。緊急避難指示が出された。
テレビの映像では浸水した道路や家屋のほか、立ち往生した車、屋根が崩れた食料品店などが確認できる。
当局はシドニー都市圏で7万─8万人に避難指示が出される可能性があるとしている。
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