中国の研究機構が21日に発表したレポートによると、中国は2022年中に世界の最貧国68カ国から140億米ドル(約1兆6968億円)の返済を受ける予定。中国のアフリカ大陸での影響力拡大を不安視する見方がある。
中国上海にあるシンクタンク「緑色金融与発展中心」の最近のレポートによると、68カ国の22年の債務返済総額は約530億米ドル(約6兆4236億円)、そのうち約4分の1に相当する140億米ドルは中国への返済である。
中国の元借款は世界銀行の貸付規模を上回っているとみられる。上位債務国のうち、トンガ諸島とジブチの債務の55%、ラオスの同52%、カンボジアの同44%を保有している。
同68カ国は20年末時点で、中国への借入残高は総計1100億米ドル(約13兆3320億円)、年間5%のベースで増えている。うち8カ国は今年、国民総所得(GNI)の2%以上を中国への債務返済に充てることになる。
米国のシンクタンク、エイドデータ(Aid Date)の常務取締役ブラッドリー・パークス氏は経済協力開発機構(OECD)の資料に基づいて、「中国マネーのうち開発援助の性質を持つのは43%に過ぎず、残りは一般貸付だ」と指摘した。
国際機関や欧米諸国は、中国元借款の透明性が低く、クリーンな融資ではないため、アフリカ経済へのマイナス影響を懸念している。
(翻訳編集・叶子静)
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