中国臓器移植問題を追及する組織、五輪開催地条件の厳格化 IOCに求める

2022/02/14
更新: 2022/02/14

中国の臓器移植問題を追跡してきた国際団体「中国での臓器移植濫用停止 ETAC国際ネットワーク」のウェンディ・ロジャーズ諮問委員会議長は、五輪開催国の資格条件をより厳格にし、人道に対する罪やジェノサイドに関与する国を排除するよう国際オリンピック委員会(IOC)に求めた。

1月29日付の声明で、中国共産党によるウイグル人や法輪功学習者への人権弾圧を列挙し「(北京)冬季五輪は、人権侵害や継続する残虐行為から目をそらさせ、中国(共産党)の評判をスポーツで歪曲する機会を与えている」と非難した。

新疆ウイグル自治区では100万人を超えるウイグル人や少数民族が恣意的に拘束され、不妊手術や臓器収奪、強制労働が行われていると人権団体などから指摘されている。米国務省ほかオランダ、カナダ、英国、フランスの各議会もウイグル人に対する中国共産党の弾圧を「ジェノサイド」と認定した。

声明は、中国共産党によるおぞましい虐待行為が指摘されるなか、IOCが中国を五輪の開催地として選定したこと自体が「不可解」だと主張。「北京をオリンピック開催の候補地として考慮すべきではなかった」と断じた。

「中国共産党の犯罪行為を黙認することとなる」として、国際的なスポーツ組織や各国政府、企業、スポンサーに対して五輪のボイコットを呼びかけた。

中国を開催地と選定したIOCをめぐっては、米国の中国問題に関する超党派の連邦議会・行政府委員会(CECC)などから「大量虐殺や人道に対する罪を犯している国では、いかなるオリンピックも開催されるべきではない」と開催地を変更するよう求める声が上がっていた。

ニューヨークを拠点とする人権団体、法輪大法情報センターは4日、収容所マップを公開。それによると五輪大会会場から数キロ先に法輪功学習者が拷問を受けているとされる収容施設が存在する。

北京五輪会場の目と鼻の先にある収容所…人権団体が収容所マップ公開

米国をはじめ国際関係担当。
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