天津など各地で抗議活動 食料不足に不満 封鎖解除求める

2022/01/21
更新: 2022/01/21

ネット上で投稿された動画などによると、中国天津市、深セン市、西安市で、当局の中共ウイルス(新型コロナ)の外出移動規制に抗議するデモが起きた。

天津

北京市に隣接する天津市の衛生当局によれば、19日までに市内の40の集合住宅地で封鎖措置が実施され、住民の外出が禁止された。住民が住宅地から外に出ないように、当局の職員らは24時間パトロールしているという。

ネット上に投稿された動画では、17日夜、天津市西青区大寺鎮に滞在する地方労働者らは、食料の配給がないことに強い不満を持ち、抗議活動を行った。現場では、地元の治安当局と武装警察の警官隊が強制排除を行い、数人を拘束した。

大寺鎮李荘子村などの住宅地では、当局は封鎖措置中に、地元の人だけに食料や物資を提供し、地方労働者を含む「よそ者」に対して物資を提供していないという。

大寺鎮に住む市民の王さんは18日、「当局は地方から来た人には食料品を提供していない。彼らは空腹に苦しんでいるから抗議した」と大紀元に語った。

王さんによると、今月初めに大寺鎮で中共ウイルスの感染者が確認され、9日以降、各住宅地で封鎖が始まった。王さん自身も「過去10日間に6回もPCR検査を受けた」と話した。

市民の何さんは、「政府は突然封鎖を宣言した。買い出しにも行けなかった」と訴えた。

市民によると、大寺鎮は前日の抗議活動を受けて、18日に封鎖措置を解除した。

深セン市

深セン市羅湖区田心村では19日に抗議デモが起きた。ネット上の映像などによると、封鎖措置の早期解除を求める村民らが警官隊と対峙した。

村民の閩さんは20日、大紀元の取材に対して、「デモを呼びかけた若者1人が逮捕された」と話した。田心村は、感染拡大を防ぐために11~25日まで封鎖すると決め、村民の移動を禁止した。

「住民の中に感染状況はそれほど深刻ではないと考えている人が多く、長い封鎖措置は不必要だと訴えた」

深セン市は14日、羅湖区鶴囲村で中共ウイルスの感染者1人が確認されたと発表し、感染者の濃厚接触者は主に田新村にいるとした。羅湖区政府は、これを受けて村を封鎖した。

西安市

ツイッター上では、西安市雁塔区の集合住宅地「華城国際小区」で20日、抗議デモの映像が投稿された。同住宅地は先月下旬から封鎖管理が始まった。20日まで住民は35日間も外出を禁止され、買い出しができない状況が続いている。マンション管理会社が封鎖措置に乗じて、住民に高値で野菜や食料品を売っていることに、住民は不満を募らせた。

映像などによると、地元警察当局がマンション管理会社に反発した住民2人を逮捕したため、20日、約100人の住民が抗議を行い、2人の釈放を要求した。

大紀元コメンテーターの唐靖遠氏は、「中国当局は国民に寄り添うこともなく、極端なゼロコロナ政策を実施することで、このような対立や衝突を引き起こした」と批判した。「理不尽なコロナ政策が続く限り、抗議デモの発生頻度はさらに増え、規模もより大きくなるだろう」と唐氏は示した。

(翻訳編集・張哲)