[ロンドン 19日 ロイター] – 新型コロナウイルス感染の軽症者に、後遺症の自覚がない場合でも感染後6─9カ月の間に注意力や記憶力の低下が見られることが英オックスフォード大学の研究で示された。
初期の感染症状の後に一部の人が長期間悩まされている後遺症「long COVID(ロング・コビット)」の特徴には、集中力に影響を与える認知的な問題や物忘れ、疲労感があるが、注意力の問題が感染後にどのくらい続くのかはまだはっきり分かっていない。
この研究では、過去に検査で陽性となり、従来の後遺症を訴えていない参加者を対象に記憶力と認知能力を試す調査を実施。
その結果、感染後最長6カ月にわたって、エピソード記憶と呼ばれる個人的な経験を思い出す能力が著しく損なわれるケースが示された。
また、感染後最長9カ月で注意持続能力に非感染者よりも大幅な低下が見られた。
オックスフォード大学実験心理学科のSijia Zhao博士は「驚くべきことは、参加者が実験の際に症状を感じていなかったにもかかわらず、注意力と記憶力が低下が示されたことだ」と指摘。
「数カ月にわたって認知力に慢性的な影響があることが明らかになった」と述べた。
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