IOCバッハ会長、再び中国擁護 独メディア猛批判「人類をバカにしているのか」

2022/01/11
更新: 2022/01/11

国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長はこのほど、独紙ディ・ヴェルト日曜版(Welt am Sonntag)のインタビューに応じ、中国のゼロコロナ対策を称賛した。

「人類をバカにしているのか、バッハさんよ」と題する同インタビュー記事では、バッハ氏は「五輪開催中止の可能性」について再度否定した。「中国のゼロコロナ対策は防疫への懸命な取り組みの反映だ」と称賛した。

北京五輪では一般市民や外の世界と物理的に切り離す「バブル式システム」(中国語は閉環管理)が採用される。昨年末に行われたテスト大会では、参加した一部の選手は不満や懸念を示した。

バッハ氏は、「一部の防疫規定に関してテスト大会中に問題が生じただけであって、改善される見通しだ」と問題がないことを強調した。

同氏はまた、「北京の防疫措置は、昨年の東京五輪より厳しくなるが、北京のバブル内での交流はもっと気楽にできるはずだ」と評価した。

「新疆で起きた人権問題」や「IOCは中国で起きていることを見て見ぬふりしている」という質問についてバッハ氏は、「IOCには五輪以外の人権状況を評価する権限はない」「IOCの政治的中立の立場は国際社会から認められている」と回答した。

昨年11月、中国の張高麗・元副首相に性的関係を強要されたと告発したプロテニス選手、彭帥さん(35)の安否が懸念されている問題で、バッハ氏は彭選手とビデオ通話を行い、「彼女が圧迫を受けているようには見えない」と主張した。こうした言動は、人権弾圧を行う中国の隠蔽工作に加担していると批判されている。

バッハ氏は「静かな外交」を通じて問題解決を図っていると述べた。

(翻訳編集・李凌)
 

関連特集: 中国人権問題