[上海 17日 ロイター] – 国際エネルギー機関(IEA)は17日、今年の世界の石炭火力発電の需要が、中国・インド・米国の利用拡大を背景に過去最高を更新する可能性があるとの見通しを示した。
温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みが後退することになる。
今年の同需要は前年比9%増の1万0350テラワット時となる見通し。急ピッチな景気回復で「低炭素発電では供給できないほど電力需要が急増した」という。
全体の石炭需要は今年6%増加する見通し。過去最高水準だった2013年、14年の水準には届かないものの、来年は過去最高を更新する可能性があるという。
IEAのビロル事務局長は「排出量を実質ゼロに向けて減らしていく取り組みから世界がいかにかけ離れてしまったかを示す懸念される兆候だ」と表明した。
世界の石炭火力発電の半分以上は中国によるもの。中国の今年の石炭火力発電は前年比9%増加する見通し。インドは12%増の見通しという。
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