河北省沽源県の23歳の女が7月下旬、生後間もない実子を山東省濰坊市の「医療会社」に7万元(約120万円)で売ったとして、8月14日に警察に逮捕された。河北省の警察当局はSNS微博の公式アカウントに投稿し、女の逮捕を発表したが、数時間後に投稿は削除された。
河北省の警察当局は投稿で女は代理出産の母だと言及した。
中国メディア「揚子晚報」は事件を知る人物の話として、表向き医療コンサルタントを行う医療関係会社は代理出産の斡旋を行っていると報じた。
同記事によると、この医療技術会社にはスタッフ2人しかいないという。
また、中国ニュースサイト「澎湃新聞」は8月2日、この医療技術会社が、違法な代理出産や赤ちゃんの売買という「闇のビジネス」を行っていると報じた。
記事によると、「『養子に出す』という名目で実親が新生児を売るビジネスが近年、人身売買業者を中心に横行している。新生児の価格は数万元から数十万元。また、出生証明書の取得などのサービスも行っている」
報道によると、妊婦が出産のために入院すれば、生まれてくる赤ちゃんの健康状態を確認するために、購入者は分娩室の外で待機することもできる。よく利用する病院の産科スタッフ全員が、会社に買収されたため、「余計なことを聞いたりしない」という。
貧困や病気にかかった家族の治療費などの理由で、赤ちゃんを手放す妊婦は多いという。
同社の女性スタッフが記者に語ったところによると、ここ数年、養子縁組の需要が非常に高く、赤ちゃんはかなり人気がある。彼女の顧客は主に山東省内の住民で、毎年少なくとも20~30人から相談を受け、中には20代〜30代の人もいる。ほとんどの顧客は、「赤ちゃんが健康であればいい」と要求し、赤ちゃんの性別には特にこだわらないという。
同社の本業は代理母出産の斡旋であり、赤ちゃんの売買はあくまでも付随的なものである。「違法だし、簡単にはできないから」という。
河北省の警察当局は投稿削除の理由について言及していない。
(翻訳編集・王君宜)
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