中共ウイルス(新型コロナウイルス)国内症例0人を発表してきた中国で最近、各地から感染者が相次いでいる。中国当局は国際的なイベントなどを延期し、発生地域を封鎖するなど強硬策を取っている。一部では地元住民への強制的なPCR検査など人権問題も報告されている。
中国・遼寧省営口市当局は5月15日、市内の「金子写真スタジオ」で新たに13件の感染事例を確認したと発表した。当局の公式報告書によると、感染者はすべて同スタジオの従業員で、同月13日に中国・安徽省から来た陽性者2人の濃厚接触者であると報じた。
いっぽう、安徽省疫病予防管理局は14日、陽性者の一人が遼寧省で感染したと発表した。両省とも発生源であることを否定している。
両省当局は今回の事態をきっかけに、関係する3048人を追跡調査するという。これに合わせて、安徽黄山国際マラソン、第14回安徽国際茶業博覧会、大連国際ウォーキングフェスティバルなど国際的なイベントらをすべて延期した。感染が確認された遼寧省・営口市のハツ魚圏区と安徽省・六安市の住宅地は5月14日からロックダウン(都市封鎖)を実施している。
中国国内の感染状況は公式発表が存在するが、専門家らはデータの信頼性は高くないと見ており、状況把握に難儀している。大紀元が得た情報では、営口市蓋州市の楊店村でも、感染者が確認された。現在、村全体が封鎖され、住民は外出できなくなっているという。
両省では、数万人に対して5月15日の深夜を過ぎてまで強制PCR検査が行われた。ネット上には検査を受けるために一晩中並んでいる様子を捉えた動画が話題となっている。
大紀元との取材に応じた安徽省肥西市の住民は、ロックダウンはされていないものの、特定の範囲内の居住する人々は検査を受けることが義務付けられているという。インタビューに応じた地元住民は検査について「(検査員たちが)真夜中に大声で呼びかけて、家から家へとドアを叩いた」、「役所の職員や医師など数百人が来て、私たちにPCR検査をさせた」など一部地域における強圧的な検査過程についても明らかにした。
(翻訳編集・潤水)
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