インド政府はこのほど、インターネット通販大手「アマゾン・インディア(Amazon India)」とウォールマートの「フリップカート(FlipKart)」に、原産国表記のない製品を販売していたとして規則違反を警告した。インド政府は、中国製品への輸入依存の削減に向けた動きを進めている。
インド消費者問題省が10月16日にフリップカートやアマゾンに宛てた書簡では、ウェブサイトで販売される商品の原産国表記を示さない理由について15日間内での説明を求めた。遵守しない場合は、相応の措置を講じると警告した。
ロイター社はインド政府の動きを「中国製品への輸入依存の削減の強化に向けた取り組みの一環」と報じた。
この問題に関するアマゾンとフリップカートからのコメントは出していない。
フリップカートはインドのインターネット通販大手だが、2018年に米小売大手ウォール・マートに160億ドルで買収されている。
中国からの分離を加速するインド
新型コロナウイルス(中共ウィルス)の世界的なパンデミックの中、6月にヒマラヤの中印国境で起きた両国軍の衝突以降、両国の関係は急速に冷え込んだ。インドは自国の安全保障を確保するために、中国と社会的、経済的な分離を加速させている。
過去数か月間で、インド当局と民間による中国製品のボイコット運度が起きた。ティックトック(TikTok)、ウェーチャット(WeChat)、バイドゥ(百度)などを含む177の中国製アプリが禁止され、インドのモディ首相は自身の中国SNS大手微博のアカウントを削除し、習近平氏との記念写真も同時に消された。
8月上旬、インド政府当局者はロイターに対し、東南アジア諸国が付加価値の低い中国製品をインドに輸入するのを防ぐために、インドは輸入製品の品質基準を引き上げ、量的制限を課し、厳格な開示規制を確立し、アジア諸国からの輸入商品の検査を強化する方針であることを明らかにした。
中国企業による投資に関しても、インドはすでに中国企業および中国資金を含む合弁会社によるインドのインフラプロジェクトへの入札参加を禁止し始めている。
さらに、インド政府は、中国・華為技術(ファーウェイ)の国家安全保障に対する脅威に対応して、国内の大手通信会社に、ファーウェイの5G機器の使用を避けるよう指示した。同社の機器テストをすでに開始している場合でも中止を要求している。
以前、インドのPTI通信は、インドのセキュリティ部門が、フェイスブック、ツイッター、ユーチューブを含む2500のソーシャルメディアアカウントが、中国共産党の「政治的プロパガンダ」を国内で拡散していると疑っていることを明らかにしていた。
(大紀元日本語ウェブ)
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