中共ウイルス(武漢肺炎)の流行が世界各地でまだ続くなか、ウイルスの発源地とされる中国湖北省武漢市では8月15日、水上音楽フェスティバルが開催され、3000人もの観客が集まった。会場のプールには人があふれ、大半はマスクを着用せず、社会的距離も保っていない。世界保健機関(WHO)の専門家は、こうした集団は「ウイルス拡散のおそれがある」と指摘した。
AFP通信は、黒山のような人だかりで大混雑している会場内の写真を報じた。
音楽フェス「2020 HOHA Electronic Music Festival」が行われた武漢瑪雅海灘水上楽園は、6月25日に営業を再開した。開催当日の入場率は50%近くに達し、主催者はできるだけ多くの参加者を募るため、女性来場者の入場料を半額に設定したという。
それに対して、中国の党機関紙・新華社は「同園側は予防措置を講じたと主張している」とし、「検査後に健康で病気感染がない」と認定された3000人ほどが入園を許可されたと報じた。
この話題は、英字を中心に主流報道機関やソーシャルメディアが伝え、米紙ニューヨーク・ポストは「衝撃的」と評した。
WHOは18日、記者会見でこの武漢の音楽フェス開催について問われると、新型コロナウイルス感染症担当の専門家マリア・バン・ケルコフ(Maria Van Kerkhove)氏は、この話題の写真を確認しているとしたうえで「人々が普通の生活に戻りたいと願うことを非難すべきではないが、WHOからのメッセージは『こうした集団、特に若者の感染リスクがある』ということだ」と批判した。
また同氏は「若者もウイルスが原因で集中治療室に置かれ死亡することがある。また、高齢者のようなリスクの高い人にウイルスを拡散させる可能性もある」と警告し、「自分自身と他人に責任を持つことによってのみ、流行を食い止めることができる」と若者に人混みを避けるよう呼びかけた。
この事件に対する中国の民衆の反応は批判的だ。「万家宴(訳注:今年1月、武漢でウイルス流行時に行われた集団食事会)の素晴らしい伝統を受け継いでいるな」と皮肉る者もいれば、「傷が治れば、痛みをも忘れたのか、自殺行為だ」「この都市は同情するに値しない。もう救えない」「もう一回ロックダウンされたいんだろう」と相次ぎ否定的な意見が書き込まれている。
(大紀元日本語ウェブチーム)
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