停滞する梅雨前線の影響で、中国中部と南部の各地は引き続き豪雨に見舞われた。長江中流域の南側に位置する湖南省岳陽市では7月8日、1952年に記録開始以来、最大の雨量を観測した。市政府は洪水警戒レベルを4段階中、最高レベルとなる1に引き上げた。中国中央気象台は9日、中南部の各地で再び大雨の恐れがあると示した。
中国メディアの報道によると、湖南省岳陽市では8日、24時間の降雨量が261.4ミリ、6時間の降雨量は167ミリにそれぞれ達した。それぞれの降雨量は同市の気象観測記録を開始以来、最大値となった。市の洪水防止対策本部は同日午前9時、洪水警戒レベル1級を発令した。
また、湖南省気象局は同日9時半ごろ、省内の長沙市、株洲市などに対して、気象災害警戒レベルを4段階中3に引き上げた。非常に激しい雨による洪水、河川の氾濫、ダムの決壊を警告した。
一方、湖北省は梅雨に入ってから、7回も豪雨に見舞われた。同省黄岡市黄梅県では、8日午前0時~午前6時までの雨量は200ミリを上回った。同県の大河鎮では同時間帯の最大降雨量が353ミリを観測した。同日午前4時頃、大河鎮袁山村の3カ所で地滑りが発生し、住民9人が生き埋めとなった。
中国中央気象台は8日、同日午後8時~9日午後8時までに、湖南省、浙江省、福建省、貴州省の一部地域で大規模な土砂災害や地滑りが発生すると警告した。
また、中央気象台は9日午前7時半ごろ、低空収束線の影響で、9~10日まで貴州省から長江中下流地域で引き続き、大雨の恐れがあると示した。特に江西省中部や湖南省南部などの地域は、24時間の降雨量が250~280ミリとなる猛烈な雨に見舞われる可能性が高い。
(翻訳編集・張哲)
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