中国の殲轟-7(JH-7)戦闘爆撃機の研究開発・製造を担う軍需企業、西安飛機工業集団有限責任公司(西安飛機)ではこのほど、社員らが養老金(年金)問題で抗議活動を行ったことがわかった。中国のネット上では8日、抗議の様子が映った動画が広く転載された。子会社である中国航空飛機股份有限公司(中航飛機)の李守澤・副社長の汚職と関係があるとみられる。
米ラジオ・フリー・アジア(RFA)8日付によると、動画の中で、社員らは「搾取に反対!詐欺に反対!」「われわれは生活しなければならない!老後の生活も送らなければならない!」と書かれた横断幕を掲げてデモを行っていた。
昨年12月10日、中航飛機は中国紙「中国証券報」で訃報を掲載した。これによると、58歳の李副社長は同年12月6日に亡くなったが、死亡原因は明らかにされていなかった。
中国インターネット上では12月初め以降、「李副社長は過去に運-20(Y-20)軍用大型輸送機の研究開発の期間中、総額8億元(約126億円)の資金を横領した。今取り調べを受けている」との話が広がった。李氏は飛び降り自殺を図って死亡したとみられている。
RFAは、李氏の汚職と死亡で西安飛機の社員が受給する年金が破たんしたとの見方を示した。
中国メディア「軍視網」によれば、李守澤氏は殲轟-7戦闘爆撃機、空警2000(KJ-2000)早期警戒管制機、小鷹-500国産軽飛行機など多くの研究開発に関わっていた。
(翻訳編集・張哲)
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