台湾台北市にある「二二八国家記念館」で今月18日から来月17日までの日程で、中国当局によるウイグル人への人権弾圧に関する特別展示会が行われる。中国新疆ウイグル自治区の再教育収容施設で15カ月拘束されたカザフスタン国籍ウイグル人女性、グルバハル・ジャリロヴァ(Gulbahar Jalilova)さん(55)は24日、同展示会に関する座談会に出席し、自身が受けた迫害を紹介した。米ラジオ・フリー・アジア(RFA)が24日伝えた。
グルバハルさんは台湾東トルキスタン協会などの招きで同座談会に参加した。
2017年5月、中国とカザフスタンの国境で商売を営んでいたグルバハルさんは、商品を卸すために中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市を訪れた際、「テロリストへ資金提供」の罪で拘束された。中国当局は、「テロリストへ資金提供」という罪名で、彼女を再教育キャンプに送った。2018年9月に解放されるまで465日間収容された。
「私が拘束された最初の日から解放される日まで、毎日、5キロもある足かせを付けられていた」
ウルムチ市の警察署で取り調べを受けた後、グルバハルさんは強制収容所に送られた。そこには14歳から70歳までのウイグル人女性が拘禁されていた。悪劣の環境の中で、すべての人がシラミに感染した。ひどい皮膚病に患った人もいるが、収容所側は治療を許可しなかった。
「収容所でも取り調べを受けた。毎回24時間続いた。水も飲ませてくれなかったので、何回か途中で気絶した。取り調べに連れていかれる時は、皆目隠しをされた。多くの女の子は連れていかれた後、二度と戻ってこなかった」
グルバハルさんは収容所で、正体不明の薬の服用と注射を強いられたと話した。「毎週、薬を飲まされた。月1回注射を打たれた。誰も怖くて、薬について聞く勇気がなかった。この薬の影響で、若い女の子は生理が止まった。薬の副作用に悩まされた人もいた」
カザフスタン出身のグルバハルさんは母国語がロシア語であるため、中国語が話せない。調書に署名を強要されたが、中国語が分からないと拒否した。直後、取調室から連れ出され「数人の男にレイプされた」とグルバハルさんは涙を流しながら語った。
グルバハルさんは新疆第三刑務所に3カ月拘束された後、第二刑務所に送られた。そこで毎週、違う部屋に移された。「ここでは顔を知っている人が突然いなくなったり、その後、新しい人が入って来たりした。若い人がいれば、私のような中年の人もいた」
グルバハルさんによると、収容所では2カ月に1回の身体検査を受けていたという。
グルバハルさんが拘束された後、家族は国連宛てに救出のための書信を送り続けた。国連の要求で、中国当局はグルバハルさんを釈放した。グルバハルさんは現在トルコに亡命している。
「家族のおかげで、幸運にも私はこのように台湾に来て皆さんに強制収容所で起きたことを伝えることができた。収容所にいた他の女性同胞がまだ生きているかどうかわからない。私は声を上げるべきだと考えた」
グルバハルさんによると、強制収容所にはウイグル人のほかに、漢民族やウズベク族、タタール族など他の民族の住民も監禁されている。
(翻訳編集・張哲)
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