プラハ市長、台湾総統特使と会談 北京市と姉妹関係解消後初

2019/10/16
更新: 2019/10/16

チェコ共和国首都プラハのズデニェク・フジブ(Zdeněk Hřib)市長は14日、「総統特使」としてチェコを訪ねた台湾外務省の徐斯倹・次官と会談した。双方は、先週プラハ市が中国北京市との姉妹友好都市関係を解消したことについて意見交換した。

台湾国営メディア「中央通訊社」14日付によると、徐次官はプラハで開催する国際会議「フォーラム2000」に出席するため同市を訪問した。次官は、フジブ市長、チェコ海賊党に所属するプラハ市議員とチェコ下院議員、シンクタンクの責任者らと会談した。

中国当局とチェコは2016年3月、北京市とプラハ市の姉妹都市協定を結んだ。協定の中で、中国側はチェコに対して、「1つの中国」の原則を順守し、「台湾は中国の不可分の領土である」と認めるよう要求した。同市政府は、中国当局に同内容を削除するよう求めてきたが、中国側からの返答は得られていない。市は7日、姉妹都市関係の取り消しを決定した。

3年前までプラハ市議員を務めていたチェコ下院のヤクブ・ミカレフ(Jakub Michálek)氏によれば、当時、市議員は中国側の「1つの中国」との主張について強く対立した。市議会は2回の投票を経て、姉妹都市協定を承認したという。

中央社によると、徐次官とフジブ市長はフェイクニュース対策に関しても意見を交換した。台湾では来年1月11日に総統選挙が行われる予定。次官は、フェイクニュースによる選挙への影響を回避するため、台湾政府が偽情報を流布する者を処罰できるよう立法を目指していると明らかにした。

チェコで1989年、当時の共産党支配を倒した民主化革命、ビロード革命が発生し、今年はその30周年にあたる。

(翻訳編集・張哲)