中国では「独身の日」と呼ばれる11月11日、毎年ネット通販各社が大型セールを開催している。この日の「爆買い」から生み出された宅配便の梱包材のゴミ問題が懸念されている。
今年この日のネット通販取引額が3000億元(約5兆675億円)を突破した。うち、アリババグループのT-mall(天猫)1682億元(約2.8兆円)でトップを座り続け、2位の京東商城は1271億元(約2.1兆円)だった。
中国国家郵政局の統計によると、今年のセールで宅配便取扱個数は15億件以上と、昨年より35%増となった。
中国国営メディアは15日、宅配便1件あたりに包装資材の平均重量が0.2kgで計算すれば、今年のセールは30万トン以上の包装ゴミを出していると伝えた。
北京市朝陽区の循環経済産業園内のゴミ処理場にはこのごろ、毎日2000トン以上のゴミが集められ、1日の処理能力1,800トンを上回っている。中には、ダンボールやビニール袋、気泡緩衝材などの包装資材が明らかに増加したという。
国際環境NGOグリーンピースは9日に公開した調査結果で、2016年の同様のセールで、生産から梱包、運輸まで約25万8000トンの二酸化炭素(CO2)が排出され、生み出された13万トンの包装廃棄物のリサイクル率が低く、10%以下にとどまっていると指摘されている。
さらに、グリーンピースはオンラインショッピングが実店舗での買い物より二酸化炭素の発生量が多いことから、中国で恒例となったこのセールを「環境の大災難」だと批判した。
90年代から中国の若者を中心に盛り上がっていた「独身の日」は近年、ネットやマスコミを通じて広まっている。2009年、ネット通販最大手のアリババがこの日に販促イベントを実施し始めて以来、取引額が年々増加している。現在、売上が米国の「ブラックフライデー」などを超え、世界最大級のショッピングイベントとなった。
(翻訳編集:王君宜)
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