最近、インターネットで出回る動画には、ヒマラヤ山脈の印中国境紛争地域で対峙するインドと中国の兵士たちが互いに石を投げ合う様子が収められていた。
インド国防省によると、この衝突は、インドの独立記念日にあたる8月15日、「インド側に侵入しようとする中国軍の兵士を、国境警備兵が防いでいる」様子だという。場所は標高4350メートル、印中国境間にまたがるペンゴン湖(中国名・班公湖)付近。インドのメディアによると、撮影者はインドの退役陸軍将校。
インド外務省報道官は19日、この出来事について初めて触れ「双方にとって良くない出来事だ」と述べた。動画を見る限り、双方に負傷者がでているようだが、被害について明かしていない。いっぽう、中国外務省報道官は21日、中国軍が「通常のパトロール中にインドの兵士が暴力行為におよんだ」として強く抗議した。
印中国境間の緊張はエスカレートしつつある。この2カ月前にも、ブータンと中国国境のドクラム高原で、印中の兵士たちが衝突した。今回のペンゴン湖に近いラダックなど他の国境地域でもにらみ合いが続いている。
参考記事:ブータン国境で中印がにらみ合う 領有権紛争が再燃 1962年来の緊張状態
(翻訳編集・佐渡道世)
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