中国当局、8月自殺した人民解放軍少将の死亡を公表

2016/12/29
更新: 2016/12/29

中国当局は25日、人民解放軍南部戦区陸軍の陳傑・副政治委員(享年55歳、階級は少将)が8月に死亡したことを発表した。死因の詳細は明かされていないものの複数のメディアが陳氏の自殺を報道した。陳氏は2014年失脚し、15年病気で亡くなった軍内ナンバー2だった徐才厚氏と密接な関係があり、習政権の反腐敗運動で汚職を追及されるのを恐れて命を絶ったとみられる。

全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の公式ウェブサイト「人大網」は25日、南部戦区陸軍の元副政治委員である陳傑氏が「2016年8月5日に故あって死亡した」と公表した。当局は死因の詳細を言及しなかった。

今年8月香港メディアの「南華早報」や「明報」などのメディアが、陸軍第42集団軍政治委員だった陳傑少将が、南部戦区陸軍副政治委員に昇格する前の日である8月5日に深セン市で大量の睡眠薬を飲み死亡したと報じた。

「南華早報」(8月19日付)の報道では陳氏が汚職腐敗を追及されるのを恐れて自殺したと示している。また「明報」(8月8日付)は、陳氏の妻の父は人民解放軍の元政治委員の張文台・上将で、徐才厚氏と密接な関係があり、徐氏の失脚後、張氏と陳氏が恐々とした生活を送っていると報じた。

国内外で公開された情報をみると、陳傑氏のほか、海軍後勤部企業管理センター主任の李輔文・大校が飛び降り自殺で、中央軍事委員会聯合参謀部作戦局副局長の曲睿・少将が首つり自殺で、今年は3人の将校が死亡している。いずれも習政権の反腐敗運動、または党内権力闘争の影響で自殺を図ったとみられる。

 

(翻訳編集・張哲)