【大紀元日本6月24日】中国は合成麻薬を製造する化学原料の輸出拠点になりつつあり、インターネットで合成麻薬を容易に購入できるとして、ニューヨーク・タイムズ紙が22日付報道で現状を伝えた。取り締まりに力を入れないと中国政府への批判が強まっている。
米麻薬取締局の発表では、米で密売されている覚せい剤の一種メチルアンフェタミン(日本語名称:シャブ)の9割を提供するメキシコは、取り締まりの緩い中国から主要製造原料を入手しているという。
また、2007年から2013年まで在任した駐中国メキシコ大使が中国当局に合成麻薬を製造できる化学原料の輸出制限を繰り返し要請したが、「まったく相手にされなかった」という。
中国のインターネットでは合成麻薬などの違法薬物を容易に購入できる。
guidechem.comで、150以上の業者が、日米で麻薬と指定され、中国では合法とされる「α-PVP」を出品している。
また、電子機器の販売サイト「勤加縁(qjy168.com)」では、中国でも禁止さている「メフェドロン」(別名バスソルト、日本で麻薬指定)が1ポンド1400ドルの価格で取引されている。ニューヨーク・タイムズ紙の記者が、サイトに出品している南京市の会社に問い合わせしたところ、「合法になるよう処理できる」と回答する担当者はまったく罪の意識がなかったという。
なぜ、インターネット監視の先端技術を保有する国で、麻薬のネット販売が盛んに行われているのか。麻薬問題専門家は、政府が取り締まりに消極的であるため、中国は合成麻薬の世界主要供給元の一つに化したと警鐘をならした。
一方、こうした国際社会の批判に対し、中国政府は他国関連当局と連携して取り組んでいると主張している。
(翻訳編集・叶子)
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