【大紀元日本1月9日】江沢民・元国家主席の長男、江綿恒氏(63)がこのほど、国の最高研究機関である「中国科学院(中科院)」上海分院の院長を退任したことが明らかになった。年齢による退任と正式発表されたが、同氏が牛耳る通信業界で幹部の失脚が相次いだため、同氏の動向が注目されている。
中国科学院の公式サイトは6日、「年齢が原因」で江氏を退任させたと発表した。同時に、後任に副院長の朱志遠氏(55)が就任した。
江綿恒氏は複数の国有企業や国の研究機関のトップに就き、「電信業界の王様」と呼ばれ、中国の通信事業関連の利権をほぼ独占している人物。中国科学院上海分院院長には2005年8月に就任。1994年から国有企業・上海聯合投資公司の法人代表に就き、事実上、私物化した同会社を通じて電信事業をはじめハイテク、航空工業、自動車産業などの分野に投資している。
江綿恒氏は聯合投資公司を通じて億万長者になったとのうわさがインターネットに流れている。これについて江氏本人や投資家側はコメントを出していない。
中国当局による汚職撲滅運動の標的は、国営企業の重役にも拡大したようだ。国有企業で電気通信最大手「中国聯合網絡通信集団有限公司 (中国聯通)」の高級幹部2人が昨年12月、相次ぎ失脚した。理由はまだ明らかになっていないが、長年、通信業界を牛耳る江綿恒氏に飛び火する可能性もあるとみられている。
父親の権力を笠に地位を築き上げてきた同氏の退任は、父親である江沢民氏の影響力の低下を意味すると推測されている。
(翻訳編集・王君宜)
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