中国の腐敗ランキング、100位に大幅後退 「まだ多くの汚職がある」

2014/12/04
更新: 2014/12/04

【大紀元日本12月4日】世界各国の汚職実態を監視する非政府組織(NGO)である「トランスペアレンシー・インターナショナル(本部・独ベルリン)」が3日、世界175カ国・地域の「腐敗認識指数ランキング」を発表した。反腐敗運動を展開中の中国は昨年の80位から100位と大幅後退した。

腐敗認識指数は、公共部門の汚職レベルを0(腐敗度が高い)から100(腐敗度が低い)までに指数化し、国別にランキングしたものである。今年、デンマーク(92ポイント)は世界で最も清潔な国と認定された。ともに8ポイントの北朝鮮とソマリアは最下位と並んだ。

中国の腐敗認識指数は昨年の40ポイントから36ポイントに減少し、順位も100位に転落した。

同団体の報告書は、「トラもハエも一網打尽」とのスローガンを掲げた中国政府が今年、腐敗取り締まりに力を入れている、海外に逃亡した汚職幹部を捜査するなど進歩を見せていると指摘した。

それでもランクが大幅後退したことについて、同団体のアジア太平洋地域責任者のスリラク・プリパト氏は、「透明性、政府に対する問責、報道の自由、公民社会が欠乏している状況下で、トップダウン方式の腐敗取り締まりの効果は疑問的だ」と述べた。

報告書は中国では、「まだ多くの汚職が秘密裡に行われている」と指摘し、透明性のある調査が必要だと強調した。

国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手した資料によると、2万2千人の中国や香港の富裕層が、タックスヘイブン(租税回避地)を利用していたことが判明した。中に多くの高官とその子弟が含まれているという。

(翻訳編集・江音)