中国軍、7割以上が一人っ子 戦闘力に疑問も

2014/02/07
更新: 2014/02/07

(ALEX HOFFORD/AFP/Getty Images)

 

中国軍兵士の7割が一人っ子。戦闘部隊ではこの割合がさらに8割に増える。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは6日、一人っ子部隊の戦闘力に疑問を呈した。

 一人っ子の孫さんは2010年、大学卒業後に入隊。「僕は一人っ子で甘やかされていた」。厳しい訓練があった夜に「布団のなかで家族や彼女を思い、大泣きした」と取材に答えた。「解放軍報」も新兵が仮病で訓練をサボると報じている。

 中国軍の教育機関・国防大学の劉明福教授は2012年に政府に文章を寄せ、一人っ子を戦場に行かせることを嫌忌するという中国古くからの風習に注意を払うよう呼びかけた。劉教授は、一人っ子が占める割合の高さは軍の発展に「戦略的危惧」をもたらすと警告。基準に合う兵士が不足している問題はすでに10年以上存在しているとも指摘した。

 マカオの軍事専門家・黄東氏も、中国軍の幹部や軍事専門家は90年代から、一人っ子政策が中国の安全保障に与える影響を懸念してきたと話した。

 軍当局は今、一人っ子の一般的な性格上の弱点を考慮し、「特別訓練プログラム」を考案していると劉教授。「溺愛された子供たち」が軍隊の生活に慣れ、自己中心的にならないよう訓練するという。

 ただ、米シンクタンクのランド研究所の専門家は、中国軍の強みはサイバー攻撃や衛星攻撃、対潜戦などにあると指摘。「一人っ子が多いことよりも、軍部の腐敗がより破壊的」との見方を示した。

 

(翻訳編集・張凛音)