【大紀元日本5月8日】中国の漁船32隻の船隊が6日、領有権争いの続くスプラトリー諸島(南沙諸島)海域に向けて出発した。船隊は同海域で約40日間の漁業操業を行う予定だという。
中国の英字紙チャイナ・デイリーによると、船隊は昨年7月以来、最大規模100トン級の小型漁船31隻と4500トン級の母船1隻から編成されている。「自発的に組織された」と中新社は報じた。
一方、チャイナ・デイリーは、「わが政府は全力をあげて船隊の安全を守る」と強調している。
操業海域は北緯6度周辺という以外、具体的な位置は明らかにされていない。
スプラトリー諸島の領有権をめぐって、中国はベトナムやフィリピンなどと対立している。チャイナ・デイリーは、この海域には350万トンの漁業資源が眠っているが「わずか3%が開発されたに過ぎない」とも報じ、開発意欲をみせた。
昨年7月にも30隻の中国漁船隊が同海域に赴いて操業し、ベトナムやフィリピンなどの対中警戒感を刺激した。また、約21人のベトナム漁民が中国海軍に一時拘束される事件も昨年発生しており、領有権をめぐって周辺地域は緊迫している。
(翻訳編集・叶子)