【大紀元日本4月4日】国際的ハッカー集団アノニマス(Anonymous)は現在、北朝鮮を標的としているようだ。集団は2日、北朝鮮のサーバと中国拠点の北朝鮮の対外宣伝サイトに侵入し、データを消去するとの犯行声明を発表した。
ソースコード投稿サイトに突如発表されたこの声明は、金正恩第1書記と、先日訪朝し、同氏と懇意になったというバスケットボール・プレイヤーのデニス・ロッドマンに向けられた。攻撃の理由について「北朝鮮政府は平和と自由への脅威」と記され、「私たちはデータを消す、悪の独裁『政府』を消す」と、強い口調で警告している。
また集団は、世界のインターネットから切り離された政府運営の北朝鮮国内限定イントラネット「光明ネット」にも侵入したと主張した。さらに、中国拠点で祖国平和統一委員会が運営する対外宣伝サイト「我が民族同士」の登録者データ1万5千人分の盗んだといい、その証明として数人の個人データを晒した。
声明は次のことを要求している。1・北朝鮮政府は核開発と核の脅威を止めること 2・金正恩第1書記の辞任 3・北朝鮮市民は自由な直接民主主義を取り入れること 4・検閲のないインターネットを市民が利用できること。また市民に対して「高圧な政府を転覆するために蜂起せよ」と呼びかけた。
専門家はアノニマスの動きを分析する。アジアの技術情報サイト「テック・アジア」によると、通常のインターネットサイトを閲覧することができる検閲官や政府高官のコンピュータに特殊なコードを組み込ませることで「光明ネット」への侵入は可能だという。
アノニマスは、匿名掲示板などのオンラインコミュニティ利用者を中心に構成される、サイバー攻撃やいたずらを行う集団。呼びかけに応じたものが気まぐれに活動に参加するため構成員はその度に異なる。集団名は英語で「匿名」の意味。米メディアNBCによると、過去2~3年で米国政府や企業の攻撃をアノニマスは行ったと主張しており、最近では4000人以上の銀行経営陣の個人情報を有する連邦準備制度理事会のサイトに侵入し、データを晒した。
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