「法輪功迫害を停止せよ」東京で4・25反迫害パレード

2012/04/23
更新: 2012/04/23

【大紀元日本4月23日】中国共産党政権下の中国で現在も続く法輪功迫害の停止を訴えるため、22日、日本に在住する法輪功学習者らが東京でパレードを行った。

13年前の「4・25」その真相

江沢民・前国家主席の独断によって、1999年7月20日から中国全土で始まった法輪功への大規模で凄惨な弾圧。しかし、弾圧を発動するための口実は、それ以前から周到に用意されていた。

同年4月25日、中国の首都・北京で起きた事件を、日本を含む海外の各メディアは「法輪功の信者1万人が、中南海を包囲して座り込み、政府に抗議」と伝えた。その中には、「警察は意表を突かれた」というような表現も多く見られた。 

しかしそれは、あまりにも法輪功に対する認識に乏しく、また法輪功学習者へ直接取材して事実を確認する努力を怠った各メディアが、中国共産党の情報操作にまんまとはまった結果だったのである。

では4・25の真相は何か。4月中旬、天津で法輪功を誹謗中傷する雑誌が出版されたことに対して、その訂正などを求めた法輪功学習者が、天津の警察当局に殴打され拘束された。

「釈放して欲しいなら、北京へ行って陳情しろ」。天津の警察がそう言ったので、学習者らは次の日曜日であった4月25日に北京へ行くことにした。当然ながら、警察はこれを事前に察知しており、警備の「意表を突かれる」ことはありえない。

北京に着いた法輪功学習者は、中南海近くの陳情所に向かった。北京の警察は、それを誘導して中南海の壁沿いに立たせ、そのまま待たせたのである。弾圧の口実となる「中南海包囲」は、こうしてシナリオ通りに作られた。

法輪功が世に伝え始められて20年。愛好者は全世界で1億人を超える(大紀元)

当時、法輪功学習者は中国国内で1億人近く、北京市だけでも数十万人いたとされる。組織的な動員などしなくても「1万人」は簡単に集まる。実際、彼らは動員されたのではなく、互いに少し声をかけ合い、自主的に集まったのであった。

また彼らは「座り込みで抗議」したのではなく、ただ座っていたのである。彼らの言葉によれば、静かに座り、法輪功の本を読みながら、「正しい念」を発していた。それによって「汚れた空間を浄化していた」という。

4・25そのものの結末は、むしろ理想的なものだった。

朱鎔基首相(当時)が、法輪功学習者の代表に直接会って陳情内容を誠実に聞き、法輪功に理解を示すとともに、天津で拘束されている人々の即時釈放を命じた。中南海の外側にいた学習者は、朱首相の賢明な判断を聞いた後、周囲を清掃して静かに解散した。

当初から弾圧を意図していた江沢民氏が改めて「危機感」を覚えたとすれば、法輪功学習者の整然とした行動を目にし、さらに朱首相に法輪功学習者の大きな信頼が集まったこの瞬間であっただろう。

4・25反迫害パレードに集う人々

パレードの中で、法輪功の功法を紹介する煉功隊(大紀元)

その時から13年が過ぎた今年の4・25を前にして、東京で行われたパレードには、日本に在住する法輪功学習者を中心に約300人が参加した。

パレードの主催者であるNPO法人日本法輪大法学会代表の鶴薗雅章氏は、次のように語った。

「今年は法輪功が世に伝え出されて20周年になるが、中国国内での迫害は続いている。薄熙来王立軍は、法輪功学習者からの臓器狩りに直接関与した張本人であるから、いずれ必ず厳しく裁かれるだろう。六本木にある中国大使館周辺の状況も、残念ながら良くない。警備する麻布警察署が中国政府寄りの立場で、迫害の真相を全く理解していないのは非常に危険だ」

鶴薗氏によると、すでに麻布警察署には真相を伝える資料を十分に届けて、これを読んでくれるよう申し入れたのだが、警察側は全く読んでいないという。その上、大使館側の要請にばかり従って、法輪功学習者を強制排除するに至った。

しかし、それも邪悪のものが滅びる前の最後の「あがき」であるとして、「我われは一層、真相伝えに力を入れる」と鶴薗氏は言う。

今回のパレードには、法輪功学習者以外の人もその趣旨に賛同し、参加していた。

日本民主中国陣線広報部部長の夏一凡氏は、次のように語った。

「私は中国の民主化を目指す者として、法輪功学習者の理性的かつ平和的、非暴力によるこのような活動に心から賛同する。13年に及ぶ迫害にも屈しない法輪功学習者の存在は、非常に意義があることだ。中国人を含む全ての人々が、現在の中国の状態を受け入れ難いと思っている。その解決のためには、特にこの4・25を正しく認識することが必要だ」

夏氏はまた、腐敗した今の中国社会において、法輪功学習者が高い道徳性を保っていることは多くの中国人も知っていると語り、「法輪功迫害を停止させることは、中国が現在かかえる全ての問題を解決する要諦になる」と述べた。

同日午後、日比谷公園を出発したパレード一行は、天国楽団の力強い演奏を先頭に、上野公園まで約2時間のコースを堂々と行進した。

沿道の人々は、手渡された迫害の真相を伝えるチラシや横断幕に見入るとともに、なかにはパレード一行に向かって「頑張れ!」と大きな声をかけ、拍手を送る人もいた。

迫害の真相を伝える横断幕に見いる、沿道の人(大紀元)

(牧)

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