重慶市元トップの解任で、大紀元電子版が国内で一時解禁

2012/03/20
更新: 2012/03/20

【大紀元日本3月20日】重慶市元トップの薄熙来氏が15日に解任されて以来、中国のネット事情にも波紋が広がっている。

薄熙来氏が主導で展開してきた毛沢東賛歌を歌う運動を支持する「烏有之郷(ユートピア)」「毛沢東旗幟網」「紅色中国」などの左派サイトが15日の薄氏更迭を受け、一斉にアクセス不能の状態となった。

これらのサイトは改革開放が貧富の差を生んだとして批判し、薄氏の取り組みを高く評価している。

かつて温家宝は「文革の残滓が居る」と薄熙来を批判し、先日閉幕した全国人民代表会議(全人代)の記者会見で「文革の再来」に強い危機感を示した。

著名な左派評論家の司馬南氏は自身のブログでの発言が削除されたほか、予定された講演会も中止となった。

19日になって左派のサイトは再びアクセス可能になった。これについて、ネット評論家の北風氏はサイトが閉鎖されたのではなく、当局の意向を受け、しばらく静かにしたほうがいいという運営者の判断だと分析した。

しかし、当局から発行停止処分をされた週刊誌「氷点」の李大同元編集長は「いかなる考えを持つ人にも言論の自由を与えるべき」だと主張し、政治情勢に左右され、過敏になるのは中国の特徴と指摘した。

一方、国内でアクセス不能な大紀元のウェブサイトは17日夜、一時的に解禁された。これまでネット封鎖を突破するソフトを利用してアクセスしていた利用者は「壁が崩壊したのか」「脱党者数はすでに1億を超えた」と驚きを隠せない様子だった。

 (翻訳編集・高遠)
関連特集: 国際