【大紀元日本11月7日】先月30日、インド首都ニューデリーで開かれた中国企業による投資発表会の席で、領土係争地の表記問題を提起したインド人記者に対して、中国駐インド大使・張炎氏が「黙れ」と叫び、会場は一時、混乱する騒ぎとなった。
発表会では中国特変電工(TBEA)による投資が発表された。同社はインドのグジャラード州で4億ドル(約310億円)を投資し、現地で変圧器工場を建設する予定だという。
発表会には、中国の駐インド大使やインド外務省の関係者らも出席したが、記者に配られた資料に含まれた地図に問題があった。中国とインドの係争地アルナーチャル・プラデーシュ州(中国名、蔵南地区)が中国の領土として表記されており、インドとパキスタンの係争地カシミール地区もパキスタンの領土として表記されていた。
これに気付いた1人のインド人記者がすぐに抗議した。張大使は「技術的な問題だ」と苦しい釈明に出たが、出席した他のインド人記者らからも反発の声が上がった。張大使は声をとがらせ「黙れ」と叫んだものの、記者らは「ここは中国ではない。インドには十分、自由があるのだ」と返したという。
中国の政府系紙・環球時報はこの件を次のように報じた。「インド人記者は、中国による投資が印中両国にもたらす利益を無視し、『インド領土が中国として表記された』ことに噛み付き、騒ぎを起こした。その行為は活動(発表会)の進行に支障をきたしたため、張炎大使は騒ぎ立てる記者に対して毅然と『黙れ』と呵責した」
(翻訳編集・張凛音)
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