【大紀元日本8月12日】台湾メディアの報道によると、十数年前に引退した台湾の元諜報員が、中国へ観光旅行に行った今年2月から4カ月間、中国当局によって身柄が拘束されていた。この件について、台湾軍部はコメントを避けている。
台湾紙・聨合報によると、この元諜報員はすでに台湾に戻っている。中国での拘束期間中に、5年前に中国側に逮捕された2人の台湾情報局の大佐と対面させられた。
元諜報員は離婚歴があり、再婚した現在の妻は中国大陸の出身。これまで、妻を同伴して中国を旅行したときには、中国政府の妨害を受けたことはなかったという。
報道によれば、今年2月、この元諜報員が一人で中国東北部を旅行した際に、中国国家安全局に身柄を拘束された。拷問は受けなかったが、睡眠や休息がひどく妨げられたため、強いストレスを感じたという。
台湾に帰国してから、元諜報員は本件を伏せていたが、元同僚の間でうわさが広がった。
台湾軍部の規定では、機密情報に触れる現役の軍人には、中国大陸への旅行や親族訪問には一定の制限がある。退役してから一定の年数が経つと、制限が解除され、一般の民間人と見なされる。
英BBC(中国語版)によると、近年、台湾の退役した軍の元高官の多くは頻繁に中国を行き来している。それらの一部が、一時は両岸の統一を支持する発言などをしたため、台湾では大きな波紋をよんでいた。
ここ数年、台湾の諜報員が中国で潜伏中に、中国側に吸収されて「二重スパイ」となった事件が複数発覚している。
(翻訳編集・叶子)