【大紀元日本7月29日】中国国営新華社通信によると、中国共産党全国党史工作会議が先ごろ、北京の中南海で開かれた。全国各省のトップや、軍部の最高指揮者のほか、胡錦濤党総書記を含めて4人の中共常務委員が会議に参加しており、会議の重要性がうかがわれる。「中国共産党は中国をリードするという歴史の必然性に対してはっきりとした宣伝を強め、中国共産党が歴史の各時期に得た偉大な勝利を宣伝し、党の歴史を歪曲したり傷つけたりする傾向に注意を払う」などの議題が強調されたと、新華社が報道している。
一方、海外中国語「博迅(Boxun)」ニュースサイトによると、本会議で取り上げられたもっとも重要な二つの議題が、新華社では報道されていない。一つは、引退した古参高級幹部が回想録を執筆するブームについてで、もう一つは、政変が起きたとき、現在完全に保存されている党史の資料が、党の高官たちを清算する際の証拠とされる可能性があるため、それにいかに対処すべきかである。
博迅ネットによると、今回の会議の雰囲気は、かなりおかしい。この二つの議題は会議の日程に載せられていない。最近、引退した古参高級幹部らが次々と回想録を執筆するブームは、党にとって未曾有な挑戦となっている。今まで少なくとも6名の元党・国家の指導者が回想録を執筆し、しかもその内容には二つのバージョンがある。一つは党中央に提出し正式出版した時のもの。もう一つは将来のために書かれたもので、時期が訪れたら出版するというもの。これには、党の歴史に関する多くの機密が含まれているものと思われる。
もう一つの議題は、公開会議では出されず、秘密裏に議論された。社会の動乱が起きたり資料館が「攻撃」を受けた際、大量の党史資料をどのように処理すべきかという議題だ。一部の党員は、これらの資料が今後審判の際の証拠となることを恐れている。情報筋によると、中国共産党高層のシンクタンクは、重要な資料の保管庫に自動処分の装置を設置し、突発の動乱やクーデターに備えるべきだと提案し、3人の中央政治局常任委員が賛同したという。
会議に参加した情報筋の話によると、「記事を書くためにこの会議に派遣された新華社の記者でさえも、今回の会議には葬式のような雰囲気が漂っていると感じた」という。
この件について、北京市のある著名な弁護士が、匿名を条件に本紙記者のインタビューに応え、「沈む船を放棄して逃げ道を探している」と感想を述べた。
「中共国防相を務めた遅浩田はかつて、全世界ないし地球の崩壊を代償にしても、われわれ中国共産党は歴史の舞台から下りないと自信満々に語った。人民解放軍国防大学防務学院長の朱成虎も以前、中国人はすでに西安以東のあらゆる都市が壊滅されることを覚悟して自由社会と決闘する、と発言したことがある。今のところ、中共内部には、こういった傲慢で無知な者はもういなくなった。彼らは、中共が崩壊した後に清算されることを恐れ、それぞれ逃げ道を作りだしている。党の存続に自信をもつ者はもういないのだ」
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