天安門付近、再び殺人事件 フランス人観光客負傷

2009/09/20
更新: 2009/09/20

【大紀元日本9月20日】17日に北京市中心部にある天安門南側の前門付近で発生した殺人事件に続き、19日朝11時、前門付近の商店街で再び傷害事件が発生した。国営報道機関新華社によると、フランス人女性観光客を含む2人が負傷。傷害容疑の男性(41)は江西省の戸籍で、すでに逮捕されたという。

また、海外の中国語ラジオ放送局「希望の声」(Sound of Hope Radio)が目撃者の証言として報道したところによると、事件は前門商店街の有名な北京ダックレストランの前で起きた。容疑者が逮捕された際、「4年も直訴してきたが何の結果もない」と叫んでいたという。

同放送局の記者は、前門商店街の警察派出所に電話したが、「答えられない」と電話が切れたという。

二日前の17日夜、同商店街で、ナイフを持った男が2人を刺して殺害し、12人に負傷を負わせる事件が発生したばかり。新華社は、犯人は吉林省戸籍の張健飛(46)で、すでに逮捕され、犯行は酒を飲んだ後の暴行と報道しているが、海外メディアの調査では、張健飛の戸籍登録は偽造されたもので、登録した住所さえ存在しないという。また、17日の殺人事件で、容疑者を捕まえたのは、遼寧省からの直訴者をストップする現地の警察だったという。

中共中央は8月に、司法の不正を訴えるために地方から各省の首都及び北京市に直訴する制度を廃止する方針を通達した。政権60周年の成功を狙い、政権の安定を脅かす最大要素の一つと見なされている直訴者らを強制的に北京から退去させる策略とみられている。

17日の殺人事件直後、中共中央政法委員会書記・周永康氏、北京市書記・劉淇氏、北京市公安局長などが現場に到着し、自ら事件の対応に当たった。千人以上の武装警察を天安門に駐在させ、天安門広場は厳しい武装警備が敷かれているにもかかわらず、再び天安門付近で不祥事が発生したことに、当局はいっそう神経を尖らせている。

(翻訳編集・趙MJ)