【大紀元日本8月4日】昨年の金融危機に煽られ、クライスラーの破綻、ジェネラルモーターズ(GM)の大掛かりなスリム化などの影響を受け、カナダの自動車メーカーのランキングが大きく変化した。今年上半期の統計から、トヨタがこれまでの北米大手自動車メーカーに取って変わり、トップを占めていることが分かった。
カナダ紙「グローブ・アンド・メール」が少し前に発表した「自動車業界報告」によると、カナダの自動車生産量は前年度比47%減で、2009年の総生産台数は60万872台。かつて北米トップの座を独占していたGMの生産台数は昨年6月1日の32万1408台から、今年上半期の13万1222台に激減した。また、破産宣告したクライスラーは昨年上半期の27万983台の生産台数から今年上半期の10万3625台にまで落ち、減少幅は62%、かろうじて5位をキープしている。
一方、トヨタも金融危機の影響で、生産台数は昨年同期比11%減、今年上半期の生産台数は13万5857台に減少したが、カナダ国内の自動車メーカーの中では、減少幅が最も少なかった。
トヨタ・カナダのレイ・タングイ社長は、トヨタの自動車生産台数がトップになったことについて「楽観視していない」と述べ、むしろ自動車業界全体の不景気を懸念しているとコメントした。タングイ社長によると、トヨタは今後、高品質で低燃費という日本車の特徴を維持しつつ、さらに各種新型車やガソリン・電気のハイブリッドなどグリーンカーの開発に力を入れるという。
トヨタ・カナダの広報部顧問メラニー・テスタニー氏によると、オンタリオ州ケンブリッジで生産している「カローラ」がカナダで最も人気があり、同車種の電気混合「プラグ・イン・ハイブリッド型」車が近いうちにデビューするという。
GMはデビューする予定のガソリン・電気混合型の5つの新型車を含み、会社再構築の詳細計画を公開し、カスタマーへのサービスをさらに重視する方針を打ち出した。(Getty Images)
一方、カナダ政府の援助を受けてスリム化したGMは、デビューする予定のガソリン・電気混合型の5つの新型車を含み、会社再構築の詳細計画を公開した。GMは更に、販売店網を強化し、カスタマーへのアフターサービス、部品の保管修理をさらに重視する方針を打ち出した。
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