高校生の叫び「なぜ、私たちが怒ったのか」=湖北省石首市集団抗議事件の背景

2009/07/04
更新: 2009/07/04

【大紀元日本7月4日】私は、石首市の某高校の一人のごく普通の学生。期末試験が迫る中、「永隆ホテル」で謎の死亡事件が発生したと知ったと同時に市の「人民政府」と市民の双方の言い分をも耳に入ってきました。この場を借りて自分の見解を発表し、わが市の高校生を代表して社会と各メディアに対し、いくつかの論点を伝えて呼びかけをします。各ネット仲間による全力の支持をお願いします。

大多数の学生と同様に、私もわが市の政府の多くを知らないのです。政府を庇護する色合いが非常に濃い地元新聞をあまり読まないのです。しかし、良識を完全に失ったわが市政府の幹部の極めて愚かな行為を、私は自分の目で確かめてきました。

1999年、前述の「永隆ホテル」で、一人の女性は謎の死を遂げ、未解決のまま歳月が過ぎ去りました。2年前、16歳の少女がまたもやこのホテルで死亡、後に公安局に自殺と断定され、ホテルのマネージャーが家族に3万元(約40万円)を払って事件が早々に解決されました(このマネージャーが石首市長の弟)。同じく2年前に、三義寺付近で渡り船が河に沈没し百人あまりの乗客と乗員の全員が水死、その事故の情報が隠蔽されました。沈没後、政府は救助を怠りました。外部に実情を隠蔽する市政府は、事故で5人が死亡、2人が負傷と伝えました。このことについては、市民全員が証人です。小さいことですが大々的に行われた山底湖欠陥工事も一例です(いまはすでに傷だらけで、現場が証拠になります)。また、前述のホテルの近辺、風俗と麻薬密売の温床になったこの地区、隣接するのは中学校と市内随一の繁華街であります。この犯罪が多発する区域では、公安の幹部が堂々と犯罪活動に加担するのが度々目撃されています。その影響が極めて悪く、市民の怒りの声が至る所で聞こえます。しかも、これらの犯罪の影響で、学校の犯罪率も猛烈な勢いで増加し続けています。校内は混乱状態に陥り、青少年の心身の健康的な育成に強い悪影響をもたらしています。問いただしてみたいですが、このような治安状況に、公安局と政府はなんの役割を果たしているのでしょうか。

今日、歴史が繰り返される(訳者注:同ホテルで謎の死亡事件が再発すること)のを目の当たりにしました。公安部門や、検察所は真相を調査しないし、殺人犯(姿を消したホテルのマネージャー)を捕まえないばかりでなく、汚職幹部と結託して、自殺であると称して遺体を強奪・火葬して証拠隠滅に走っています。市民が一団となって現場と遺体を保護しなかったら(訳者注:現地では、一時7万人の市民が死亡事件の現場となるホテルに集まった。謎の死の真相究明を求める抗議事件が3日間続けられた)、この事件はまたもや3万元で早々に解決される羽目でした(訳者注:後に、大量の武装警察が現場に進駐、遺体はすでに彼らの手に渡った)。しかし、私たちはこれ以上沈黙して怒りを堪えなかったのです。私たちは自己の権利を守ります。汚職幹部が人命を粗末に扱うのを、もうこれ以上容認できません。私たちは立ち上がり、自分のために正義の声を発します。

人民に養われる汚職幹部はもういらない

私たちが必要なのは、人民に養われる汚職幹部ではない、不義の財を企み、人を殺め、麻薬を密売、風俗を横行させる政府の幹部ではない、闇勢力と結託して独断専行し皇帝気分の「国家幹部」ではないのです。

だから、わが市民の怒りが爆発、大規模抗議に出ました。彼らは汚職幹部に命を奪われた亡霊のために代弁し、自分の合法的な権利のために叫び、反抗しています。

一昨日、雷が炸裂、昨日、雨が止みませんでした。雨水ではなく、市民全員の血と涙が滲んだ叫びです。真の正義と民主を求める心の底からの声です。

私はもちろん知っています、高校生として、私はもっと学業に精を尽くすべきです。しかし、一市民として、中国の公民として、私たちは言葉を発さなければなりません。なぜならば、この時世にも、まだ正義と真理が残されていると信じたいからです。

この場を借りて、私はわが市の高校生と市民を代表して、各ネット仲間に感謝の意を表します。わが市の汚職幹部全員を懲罰し、わが市民の利益を還元させるために、どうか、輿論の力を動員して、社会の各界に呼びかけてほしいのです。皆さんにお願いします。