警察の対応に不満、1万人規模乱闘事件=中国浙江省

2008/09/07
更新: 2008/09/07

【大紀元日本9月7日】中国浙江寧波象山県で9月4日、大規模抗議事件が発生した。当局が大量の武装警察を出動させ、事態を沈静化させた。逮捕者が多く出たと伝えられている。香港の「中国人権民主運動情報センター」が報じた。

同センターによると、9月3日、14歳の少年が家族とケンカして家を飛び出し、現地の金旭・縫製工場の建物に身を隠した。その後、通報を受け警察が現場に駆けつけたが、警察ともめる際に、少年が建物から飛び降り、重傷を負った。当時、警察が少年を威喝したために、少年は飛び降りたとされたことから、親族は医療費用の負担などを要求することに決め、親族とそれに同情する現地住民が同工場の前に集結した。

翌日の4日午後には、500人以上が集った。後に、工場の従業員は抗議者に反発し、双方が衝突し、一時は1万人以上が乱闘する騒ぎになったという。

その後、武装警察が現地に派遣され、電気警棒や、銃などで参加者を退散させ、事態が沈静化した。その間、30人以上が逮捕されたという。

利害関係のない者も抗議事件に参加する中国の社会現象について、杭州市のフリーライター昝愛宗氏は、「国民の中には政府に強い不信と不満を抱いているものが多い。この社会の不公正、幹部の汚職などの問題を目の当たりにして、このような集団抗議が発生するとそれに加わり、時には理性のない行為に走る」と分析した。 

(翻訳・編集/叶子)
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