四川大地震:発生から80時間以上経過 専門家が伝染病の発生を警告

2008/05/17
更新: 2008/05/17

【大紀元日本5月17日】地震災害救援のリミット72時間が過ぎ、四川大地震から80時間以上が経過した。伝染病専門家は、被災地でのコレラ、赤痢等の蔓延が、第2の大量死を招くと懸念している。香港紙「太陽報」が伝えた。

伝染病専門家の労永楽氏によると、四川大地震の特徴は、負傷者に老人、弱者、子供が多いことであり、多くの死傷した児童が未だ瓦礫の下敷きになっているため、伝染病が拡散し易い状況にあるという。労氏は、「もし子供たちの誰かが伝染病に感染していたら、一緒に下敷きとなっている子供にも感染してしまうだろう。麻疹、水痘等は空気中で広がるため、さらに感染し易い」と述べている。

遺体は水源汚染の原因とはならないが、ゴキブリなどの害虫を引き寄せてしまうため、病毒が拡散するリスクが増加する。遺体に消毒液を噴霧する人もいたが、泥や遺体の有機物質が、その消毒作用を相殺してしまうという。

労氏は、地震により用水路や下水路が破壊されており、飲用水と汚物処理に問題が生じているため、コレラや赤痢など伝染病による二次災害の可能性を指摘している。

香港仁安病院の救急外来診察副総監督・尤芳智氏は、瓦礫の下敷きとなり圧迫された多くの被災者の身体に「紅疹」が現れたと述べた。これは四肢や器官が圧迫されるために体内の血液循環が阻害され、器官組織が壊死してしまうことが原因となっている。圧迫が続けば、壊死した組織がミオグロビンや有害毒素、あるいは化合物を放出し、身体の各部位に拡散させ、内臓機能を低下させてしまうという。

                          

(翻訳・坂本)