【大紀元日本7月2日】中国国務院台湾事務弁公室(以下、国台弁)スポークスマン・楊毅氏は6月27日、北京五輪開催時に、台湾に対してこれまでの「中国台北」から「中華台北」の呼称に変えることを発表し、台湾側はこれを受け入れる態度を示した。
楊氏は定例記者会見で、五輪聖火リレー経路で、台湾を通過するときに「中華台北」を呼称として使用することを明らかにした。楊氏は、北京オリンピック委員会は従来、国際オリンピック委員会の関連決議および1989年の中国オリンピック委員会が台湾オリンピック委員会と香港で合意した協定を遵守していると主張した。
実際、これまでに「中国台北」を使用し続けて来た中国当局の今回の変更に対し、台湾行政院スポークスマン・謝氏は、中国側が台湾の呼称を正常に復帰させ、台湾を対等の国として見なしたことを歓迎する意を示した。謝氏は、今回の呼称復帰は、台湾がこれまでに不当に扱われたことを実証されたとし、台湾側がこれまでの主張を守り通したことは正しかったと強調した。
張顕耀・親民党立法委員は、北京五輪が順調に運べるように、台湾側も積極的に参与し、双方が政治をもってスポーツに干渉してはならないと主張した。張委員は「同時に、我々は今回の決定は過去数ヶ月間において、双方が互いに譲り合えなかったことに対する善意の表現だと受け止めたい。そして、民進党政府もスポーツと政治を区別する原則に則り、政治的混乱がないように対処すべきだ。こうすることによって、今後の半年間、両岸における情勢の安定に役立つ」とコメントした。
一方、何敏豪・台聯党立法委員は、中国側は「中華台北」の呼称に決定したのは現実的なやり方だとし、「北京当局は事実に従って定めたことである。我々は一つの中国に属するかどうかについて、異議はあるのだ」との見解を示した。
中国は台湾に対しての呼称を「中華台北」にしたことで、双方の聖火リレー経路の話し合いに役立つかどうかの質問に対して、張氏は、協議する余地は十分にあるとし「時間的に間に合うかどうかは疑問視されるが、そのために、双方は早急に協議することを望みたい」とコメントした。
何氏は、北京側は知恵のある判断を出すことができれば、聖火は台湾を経由させるのに役立つとの意見を示した。同氏は「中国は大国の気風で両岸問題を対処すべきだ。今回の聖火リレーは韓国を経由し台湾を通過して直接ベトナムへ渡ってから、最後に台北を回ること自体が、台湾を見下している」と指摘した。
台湾スポーツ委員会は少し前に、北京五輪聖火リレー経路について、台湾を経由する場合は、別の国家から台湾に入って、台湾からほかの国へ渡って行く、所謂「第3国から入り、第4国へ出る」を主張する立場は変わらないと強調した。
台湾行政院スポークスマン・謝志偉氏は、中国側が台湾を一つの国として対処する前提であれば、随時に協議応じると台湾の立場を強調した。
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