【大紀元日本6月12日】胡錦涛・中国国家主席は、カール16世グスタフ・スウェーデン国王の招待を受け、同国を三日間訪問した。中国の最高指導者の初の訪問を契機に、ラインフェルト首相は会談の際、中国の人権問題の改善などを求めた。
G8サミット終了後、胡主席は中国貿易と企業代表団を率いて、スウェーデンを訪問した。中国国家指導者による初の北欧訪問である。
報道によると、スウェーデン政府は長い間、中国の人権状況を非難してきた。今回、胡主席との2時間の会談で、ラインフェルト首相は、中国の人権問題を提起し、中国人民に集会や結社、言論の自由などを保障すべきであると強調、死刑執行に反対する立場を再度示した。
会談終了後、ラインフェルト首相は記者に、胡主席は関連の議論に、開放的な態度を示しているとし、「今回の会談を通して、胡主席は、スウェーデンと欧州国家が人権問題を重視する立場を再認識し、この対話を行う重要性を理解しているようだ」と伝えた。
ラインフェルト首相は、「中国側も前進している段階にあると認識しており、この両国間の対話に耳を傾け、受け入れるべきとしている。中国はいま、変化の途上あると、胡主席は強調していた」と述べた。
人権問題のほかに、両首脳は貿易や気候変化、アフリカ問題などについて、議論を交わし、両国の環境協力覚書に署名した。化学と廃棄物質の処理や、水資源と大気汚染の改善などの内容が盛り込まれている。
現在、中国は、国内3分の2のエネルギー供給を石炭に賄っている。2年以内に、米国を超え、世界の主要汚染国になる見込みと言われ、国際社会から排気ガスの削減を求められ、強い圧力がかけられている。
ラインフェルト首相は、この世界最大の共産党国家の指導者と会談した感想を、記者から求められた際、「いかなる教科書を調べても、このような典型的な共産党は見つからないかもいれない」と述べた。
また、同首相は、スウェーデン政府の観点として、「貿易と開放は、人権と民主から切り離して考えてはならない」と指摘した。
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